2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560389
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
新井 宏之 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (00193053)
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Keywords | 小形アンテナ / チューナブルアンテナ / 入力インピーダンス / アンテナの電気的体積 / クリアランス |
Research Abstract |
電子機器のワイヤレス化が加速される中,内蔵アンテナに対してはより一層の小形化・高性能化が求められ,様々な小形化手法が提案されている.小形アンテナの設計では入力インピーダンス整合をどのように取るかが大きな課題で,技術者が試行錯誤的に取り組んでいる現状の中,一般化された手法を実現することが望まれている.本研究ではその新たな手法として,アンテナの種類に依存せずに適用できるミニチュアレプリカによるチューナブルアンテナを実現することを目的とした. 具体的には,供試アンテナに対して相似形の形状を持ち,その大きさは10分の1程度であるものを新たにミニチュアレプリカと名付けて,その効果を確認した上で一般化し,小形アンテナの設計に活用する,典型的な複数の小形アンテナと標準アンテナとしての半波長ダイポールアンテナを対象として評価した.アンテナの相似形構造(最も効果の大きい給電部近傍の相似形構造を用いる)として実現されるミニチュアレプリカについて,その相対的な大きさと配置される位置関係について,計算機シミュレーションとモデル実験により,アンテナの放射指向性を変化させることなく入力特性を効果的に制御できることを確認した. 上記の成果に基づき,実用的な応用例としてアンテナの共振周波数を制御可能なチューナブルアンテナの検討を行った.供試アンテナに近接されたミニチュアレプリカの電気的なオン/オフにより,供試アンテナの共振周波数を制御できることを試作モデルによって確認した. 以上の成果により,小形アンテナの新たな入力インピーダンス制御法としてミニチュアレプリカの概念を確立し,チコーナブルアンテナへの応用を実現した.
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