2010 Fiscal Year Annual Research Report
リラクタンス型風力発電機の非線形時変ベクトル制御系の構築とその応用
Project/Area Number |
21560478
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
天野 耀鴻 日本大学, 工学部, 教授 (40370001)
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Keywords | 同期リラクタンス風力発電機 / ロバスト電流制御 / 逆LQ設計法 / 風力発電機駆動システム / 最適サーボシステム |
Research Abstract |
同期リラクタンス風力発電機は永久磁石を用いず回転子の磁気的突極性により発生するリラクタンストルクを活用する風力発電機であり,構造簡単且つ低コストの可変速駆動用風力発電機として注目されている。回転子に永久磁石界磁を有する永久磁石同期風力発電機に比べると,同期リラクタンス風力発電機では永久磁石がなく,風力発電機のトルクがd軸電流とq軸電流に依存するので,同期リラクタンス風力発電機のロバスト電流制御が重要である。 しかし,同期リラクタンス風力発電機はd-q回転座標軸システムがお互いに干渉した非線形システムであり,さらに,同期リラクタンス風力発電機のパラメーター,例えば,風力発電機の作動温度による電機子の巻線抵抗値の変動,電機子の巻線インダクタンス値が回転子の回転角度によって大きく変わるために同期リラクタンス風力発電機のロバスト電流制御が難しい。したがって,上述の種々な提案は同期リラクタンス風力発電機のロバスト電流制御に至らなかった。 そこで本論文では,同期リラクタンス風力発電機のILQロバスト電流制御の設計法を提案する。まず,非線形状態フィードバックにより同期リラクタンス風力発電機におけるd-q回転座標軸システムの非干渉化及び大域的な線形化を同時に行なうため,同期リラクタンス風力発電機のd-q回転座標軸非干渉化で線形化された線形電圧-電流状態方程式を導出する。次に,ILQ設計法に従い,同期リラクタンス風力発電機のロバスト電流制御を達成する最適解と最適条件を解析的に導き,同期リラクタンス風力発電機のILQロバスト電流制御システムを設計する。最後に,実用化されたPI電流制御法と本提案法の比較実機実験を行い,同期リラクタンス風力発電機のロバスト電流制御に対して本提案法の実用性と有効性を確認する。
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Research Products
(5 results)