2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560524
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
川村 國夫 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (20023327)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 定雄 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (90339987)
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Keywords | 道路管理総合システム / 緊急輸送道路 / 地域災害特性 / 地域防災計画 / 豪雨時斜面防災システム / 地震時道路盛土健全度 |
Research Abstract |
平成23年度では、道路機能評価と道路健全度評価を合わせた「道路管理総合システム」を提案し、特に、緊急輸送道路ネットワーク機能の有効性評価とその構築を目的に、地域特性からの災害形態(豪雨時の地すべり、崖崩れ、土石流などの地盤災害および浸水、雪害等)とそのハザードを取上げ、地域緊急輸送や幹線道路の重要度評価を行った。各種自然災害ハザードの統合化と道路リスクマネジメントによって、道路の対策優先度箇所や最適対策工決定へと展開した。このため、本研究は地域における自然災害に対する道路機能やその重要度を、地域住民を含めて行政に対して有効な情報として提供でき、説明責任の果たせる公正、公平な社会資本として、今後の道路建設やその維持管理業務の在り方について強く発信できた。具体的には、以下の成果を挙げることができる。 (1)道路施設や道路構造物などの劣化や自然災害に対する防災性能などを評価して、地域環境や地域特性などの地域情報を取り込んだ主要道路機能やそのネットワーク機能を総合的に構築した。また、その一部は実際に試行できた。(2)、最近、注目される自然災害、特に地震時に対する道路沿い斜面や道路盛土の危険度に留意した主要道路機能とその健全度の分析から、地域特性を活かした主要道路の最適維持管理法が提案できた。したがって、(3)構築した「道路管理総合システム」が、地域の安心、安全に不可欠となる主要道路の性能基準のあり方や、費用対効果を含めた整備計画が提案できることになった。(4)これらの成果は、現行の「地域防災計画」や「水防計画」に反映され、地域住民や行政に対して社会資本整備の在り方、とりわけ、自然災害に対する適正な社会資本整備計画に強く貢献できた。
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