2009 Fiscal Year Annual Research Report
環境価値誘発サービスを内在した清掃工場の進化による低炭素産業社会転換の評価
Project/Area Number |
21560570
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
吉田 登 Wakayama University, システム工学部, 准教授 (60263224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 泰純 和歌山大学, システム工学部, 准教授 (60243367)
日下 正基 和歌山大学, システム工学部, 教授 (70029221)
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Keywords | 廃棄物 / バイオマス / 省エネルギー / 清掃工場 / 再生可能エネルギー |
Research Abstract |
本研究は、サービサイジング、エコポイントなどの環境価値誘発サービスに、グリーン電力・熱証書といった環境価値の「見える化」を内在させた空間・時間・サービス価値の広がりをもつサービス・システムを、代表的な都市環境インフラである清掃工場に提供することにより、低炭素社会への駆動力となり地域再生を促す、サービスによるエコ産業社会転換(エコ・イノベーション)への進化モデルを仮説し、この展開可能性を定量的に評価、検証することを目的とする。 平成21年度は、全国の清掃工場に対して郵送によるアンケート調査を行った結果をもとに、清掃工場における省エネルギー、再生可能エネルギー、市民ファンドへの意識について分析した。 省エネルギーサービスを提供するESCOにっいて認知している全体の約3分の2の工場のうちESCO導入を検討したことがある工場はあわせて15%(62工場)、そのうち今後も検討を続けたいと答えた工場は15%のうちすでに3%(14工場)、今後検討したいと答えた工場は25%(103工場)あり、潜在的なESCO市場の大きさが伺われた。 ごみ中のバイオマス発電以外に再生可能エネルギーを導入している清掃工場は、太陽光発電が全体の4%(22工場)、風力発電で全体の1%(8工場)、バイオマス利用で全体の2%(11工場)などごく少数にとどまったが、今後、清掃工場でも再生可能エネルギーの導入を図ることは重要と答えた工場は82%(451工場)に達した。また導入の条件としてコスト低下、初期投資財源、首長のリーダーシップなどが挙げられた。 市民ファンドに関しては、名前も聞いたことがないとの回答が過半を占めるが、他方、よく知っていると答えた工場が4%(25工場)、名前は聞いたことがある工場が43%(240工場)あり、一定の関心がありながらも、認識の幅が伺われることが分かった。
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Research Products
(1 results)