2010 Fiscal Year Annual Research Report
CMGを用いた宇宙機姿勢制御の高精度化に関する研究
Project/Area Number |
21560817
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
山田 克彦 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (30402481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
軸屋 一郎 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (90345918)
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Keywords | 誘導 / 航法 / 制御 / CMG / 宇宙機 / 姿勢制御 |
Research Abstract |
本研究では,宇宙機の姿勢制御アクチュエータがCMG(Control Moment Gyro)である場合の,姿勢制御精度の向上を目的としている,CMGは高トルクを発生できるために宇宙機の高速の姿勢変更に適しているが,ジンバル軸に摩擦が存在するため宇宙機の姿勢制御精度に影響を及ぼす.この摩擦の影響を実験的に確認するため,前年度に,空気軸受を用いた,鉛直軸回りの回転がフリーに行える実験装置を製作し,小型のCMGをアクチュエータとして搭載し,基本動作の確認を行った.本年度は,前年度に作成した姿勢制御回路の製作・調整を行い,外部電源による駆動実験により設定したパラメータ通りの運動が実現されていることを確認した.つぎに電源を装置に搭載して,さらに無線通信装置を搭載することにより,装置を外部との配線のない状態で独立に駆動可能な形態とし,1軸の回転フリーな状況が実験装置上で実現されていることを確認した.ついで,この1軸姿勢制御実験装置による1軸ジンバルCMGを用いた姿勢制御実験を行い,ある制御パラメータのもとで姿勢角の制御結果にリミットサイクルと呼ばれる特有の振動現象が見られることを確認した.このリミットサイクルに対して,ジンバル軸の摩擦モデルから得られるリミットサイクルの解析値との比較照合を行った.ジンバル軸の摩擦モデルは,クーロン摩擦,粘性摩擦,静止摩擦のあわさったものを適用し,得られた解析値がその振幅において,実験から得られた結果とほぼ整合することを確認した.また,リミットサイクルの観測結果から,CMGのジンバル軸摩擦の大きさを推定し,姿勢制御のシミュレーション結果と比較することで,推定されたジンバル軸摩擦の大きさが妥当であることを確認した.
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