2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560861
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
洲鎌 英雄 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 教授 (80202125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智彦 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 教授 (30260053)
佐竹 真介 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教 (70390630)
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Keywords | ジャイロ流体クロージャーモデル / ジャイロ運動論 / ゾーナルフロー / 衝突演算子 |
Research Abstract |
無衝突過程での残留ゾーナルフローレベルは、乱流輸送の抑制に大きく寄与するため、ゾーナルフローに対するジャイロ流体モデルを構築する前に、ジャイロ運動論により正確に評価しておく必要がある。本年度において、ヘリカル系磁場配位と平衡電場に対する残留ゾーナルフローレベルの依存性を調べるためジャイロ運動論的シミュレーションを行い、理論予測との比較を行った。理論予測通りに、平衡電場の増加により、ヘリカルリップル捕捉粒子の径方向変位が減少すると、残留ゾーナルフローが増加することがシミュレーションにより確認された。 多種イオンからなるプラズマに対する新しい線形モデル衝突演算子を構築した。新たなモデル衝突線形演算子は、異種イオンが異なる温度を持つ場合に対しても、粒子・運動量・エネルギー保存を満たし、共役関係やボルツマンのH定理を満足する。この衝突線形演算子をジャイロ運動論的方程式に導入できる形に変形し、衝突性ジャイロ運動論的方程式とマクスウェル方程式に基づいて、乱流揺動に伴うエントロピー、電磁揺動エネルギー、粒子・熱の乱流輸送や衝突散逸の間に成立するジャイロ運動論的エントロピーバランス方程式を導いた。衝突効果を取り入れたジャイロ流体クロージャーモデルの構築を目指し、ゾーナルフローの時間発展に対する衝突の効果を調べるため、モデル衝突線形演算子を用いたジャイロ運動論的シミュレーションコードの開発に着手した。
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Research Products
(8 results)