2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560861
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
洲鎌 英雄 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (80202125)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邉 智彦 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 教授 (30260053)
佐竹 真介 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (70390630)
山岸 統 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 助教 (20413990)
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Keywords | ジャイロ流体クロージャーモデル / ジャイロ運動論 / ゾーナルフロー |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、運動論的流体クロージャーモデルを用いて、ゾーナルフローの無衝突時間発展のシミュレーションを行い、残留ゾーナルフローに対するトロイダル磁場配位の非円形断面の効果や磁力線方向の初期フローの効果を調べ、クロージャーモデルがジャイロ運動論による予測結果を再現することを明らかにした。また、微視的不安定性の線形固有関数を用いた非線形ソース項を用いたシミュレーションにより、イオン温度勾配(ITG)モード、捕捉電子モード(TEM)や電子温度勾配(ETG)モードに対するゾーナルフローの生成効率の違いを示した。さらに、ヘリカル素磁場配位におけるゾーナルフロー生成に対する平衡電場の影響をジャイロ運動論的シミュレーションにより調べた。 トロイダルプラズマにおける輸送過程に大きな影響を与える電場・フローに対する磁場配位の効果の研究も進めているが、準対称性を有するトロイダル磁場配位において、高速フローが存在するための条件を吟味し、その結果、磁気面を横切る電流がないという標準的な条件の下では、イオン音速程度の高速フローが存在するためには、Boozer座標における計量テンソル成分が全て対称性を有することが必要となり、結論として、トカマクのような軸対称配位でなければならないことが示された。また、トカマク配位において、非軸対称摂動磁場が印可されだ場合に生じるトロイダル方向の新古典粘性をδfモンテカルロ・シミュレーションにより計算することに成功し、解析的予測との比較を行うことにより、シミュレーション結果の有効性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
トロイダルプラズマの乱流輸送に大きく影響するゾーナルフローの物理機構を流体モデルにより表現するためのクロージャーモデルの有効性の検証が進み、また、ゾーナルフローに対する磁場配位や巨視的系電場の効果の理解が進展した。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、線形ITGモードを記述する無衝突クロージャーモデルの構築を進め、線形ジャイロ運動論との比較による妥当性のクロージャーモデルの検証を行ったの値、クロージャーモデルを組み込んだジャイロ流体シミュレーションを実行し、ジャイロ運動論による非線形乱流シミュレーションの比較により、その有効性を検証することを計画している。
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Research Products
(21 results)