2010 Fiscal Year Annual Research Report
ユビキチン-プロテアソーム経路におけるUBL-UBAタンパク質の機能解析
Project/Area Number |
21570140
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小林 英紀 岡山大学, 教育開発センター, 教授 (20150394)
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Keywords | タンパク質分解 / 出芽酵母 / ユビキチン / プロテアーゼ / スモールGタンパク / UBL-UBAタンパク質 |
Research Abstract |
ユビキチン依存タンパク質分解は、ストレス応答、蛋白質の品質管理などの細胞生理機能においてタンパク質の選別と分解の制御に重要な役割を担っている。ポリユビキチン鎖を分解タンパク質に付加するユビキチン経路と、ポリユビキチン鎖で標識された分解タンパク質をプロテアソーム装置で分解する経路に比べて、両経路を介在する識別と配送のしくみはまだよく分かっていない。本研究では、両経路間で分解タンパク質の識別と配送に関与するUBL-UBAタンパク質の機能について調べた。また、出芽酵母のTor経路に関わるスモールGタンパク質に注目して、細胞ストレスにおけるGtr1,Gtr2の分解の関係を解析した。 1)本年度は、タンパク質の配送を担うUBL-UBAタンパク質Dsk2自身がユビキチン化されていることが明らかになったのを踏まえ、ユビキチン鎖の選択と配送因子Dsk2のユビキチン化の配送経路における役割の解析を行った結果、UBLドメイン内のK28ユビキチン鎖が、配送因子(Dsk2)自身の分解と安定性とプロテアソームとの相互作用に関与することが示された。 2)出芽酵母のGtr1-Gtr2はヘテロ複合体で機能する。Gtr1,Gtr2の各々が単独のタンパク質として組胞内で相互作用するタンパク質を、酵母two hybrid法に用いて網羅的に同定したところ、Gtr2がない酵母中でGtr1がEgo3と結合した。また、Gtr1がない時Gtr2がEgo1と結合した。Gtr1,Gtr2欠失株は、カフェインストレスに感受性を示した。ヘテロ2量体Gタンパク質のGtr1、Gtr2は単独で相互作用タンパク質Ego1,Ego3に結合することが明らかになった。
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