2010 Fiscal Year Annual Research Report
土壌水分環境による普通ソバの収量・品質のコントロール
Project/Area Number |
21580012
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
萩原 素之 信州大学, 農学部, 教授 (90172840)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 直人 信州大学, 農学部, 教授 (80232544)
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Keywords | 普通ソバ / 水ストレス / 受精率 / 不完全花率 / crop water stress index / 登熟 |
Research Abstract |
普通ソバの収量と品質を土壌水分のコントロールで向上させることを目標とし、品種信濃1号を畑状態(平年降水量に近い240cc/2日/potの給水)を対照区(C)とし、D1区(対照区の112給水)、D2区(対照区の1/3給水)、過湿区(地下水位-15cm(W))の4試験区を設けてポット栽培した。土壌水分処理は本葉展開後に開始し、土壌水分とCrop Water Stress Index(CWSI)=(T_L-T_F)/(T_H-T_F)[T_L:最上位完全展開葉葉温、T_F:湿濾紙温度、T_H:さく葉標本温度]を測定し、水ストレスが受精~東宿の過程に及ぼす影響を解析した。結果の概要は以下の通り。 水ストレスで受精率が低下するのは、水ストレスで完全花の受精率が低下するためで、水ストレスは完全花の受精能力を低下させると推察された。水ストレスが強い(または、不完全花率が高い)場合は、受精率が低下して受精小花数が減少し、受精小花当たりの光合成産物量が増加するので結実率が増加する傾向が認められたが、受精の過程に比べて結実の過程では水ストレスの影響は小さかった。登熟の過程に水ストレスの影響は認められなかった。また、受精率と不完全花率が水ストレスの影響を受けるのは、それぞれ開花前3,5,7日と開花前7~9日であった。水ストレスは開花前の花芽分化の過程で受精能力を低下させることにより受精率を低下させると考えられる。また、水ストレス条件下にある普通ソバに十分灌水しても、受精率への影響が解消されるには1週間はかかるといえる。
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Research Products
(1 results)