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2010 Fiscal Year Annual Research Report

同位体放出を利用した作物体における炭素窒素の動態解析

Research Project

Project/Area Number 21580013
Research InstitutionKyoto Institute of Technology

Principal Investigator

巽 二郎  京都工芸繊維大学, 生物資源フィールド科学教育研究センター, 教授 (00163486)

Keywords植物 / 環境 / ストレス / 安定同位体 / 生理学
Research Abstract

水稲(品種日本晴)を2段階の窒素レベル(50%, 10% Hoagland Solution)で水耕栽培した。植物体から放出される炭素のδ値を解析するためのガスサンプリングシステムを用い、葉、根、穂について暗呼吸作用にともない放出されるガスを採取した。採取ガスを真空ラインに導入し,水分など不純物を除去した二酸化炭素ガスをパイレックス製のガラス管に封入し、δ13C自然存在比の分析に供した。
葉、根、穂の各器官の平均値において高窒素区のδ13値は窒素区と比較してやや低い傾向を示した。各器官別にみると、高窒素区では穂>葉>根の順に高く、低窒素区では穂>根>葉の順で高かった。以上から呼吸により放出されるδ13C値は窒素栄養や器官により変化することが示された。呼吸中のδ13値が窒素レベルにかかわらず強いシンク器官である穂においてソース器官の葉よりも高く、また穂と比べて弱いシンクである根と比較して高くなった。このことは強いシンクである穂において、呼吸基質の新規固定同化炭素への依存度が根と比較して相対的に高いことを示唆している。いっぽう穂と根のδ13C値について窒素レベルとの関係でみると、低窒素により穂と根のδ13値の差が2.0から1.5‰へと低下した。これは低窒素による穂のシンク能の低下を反映している。

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Published: 2012-07-19  

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