2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580215
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
飯田 浩二 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授 (40142707)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 徹 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 准教授 (60209971)
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Keywords | 超音波診断 / 雌雄判別 / 生殖腺 / 非線形音響 / Cモード画像 / Fモード画像 |
Research Abstract |
本研究は超音波医療診断と同様の方法により,高周波超音波を用いて生鮮魚介類の体内を観察し,生態組織の音響的特性の差異を利用して,生体内部の異物の検出,寄生虫や魚病の発見,鮮度や品質の判定,魚卵や肝臓の識別など,食品として珍重される部位の大きさや成熟度を非破壊計測する方法を開発することを目的としている。前年度は広帯域超音波送受信機を用いて,生体組織の非線形成を利用した超音波高調波による断層画像の取得を試み,基本波エコーと高調波エコーの組み合わせが,体内組織の識別や計測に有効であることが確かめられたが,高調波エコーが基本波エコーよりもかなり弱いために,画像の鮮明化が課題として残された。そこで,本年度は生体組織の音響物理特性を計測すると同時に,画像鮮明化の改良を行った。Bモード断層画像は一回の送受波で作成され履歴が残らないので結果的に画像のコントラストが低くなる。そこで超音波送受波器を機械走査して断層画像を多数取得し,これを合成した。合成画像は3次元情報を持つので,これを上面から下面まで履歴積分してFモード画像を作成した。また,任意の切断面を可視化するCモード画像の作成も行った。これを実現するために2次元平面を機械走査できるXYスキャナーを製作し,これを用いて対象生物全体を含む面の平面走査を行った。特にFモード画像は疑似的な透過画像に近いので,生体内部組織の全体像を把握するのに有効であった。さらに高調波を用いたFモード画像の作成を行い,生鮮魚介類の診断に有効であることが示された。
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Research Products
(2 results)