2011 Fiscal Year Annual Research Report
電位依存性イオンチャネルにおける電位センサーとイオンゲートとの動作連関
Project/Area Number |
21590040
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大澤 匡範 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (60361606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 一夫 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (70196476)
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Keywords | 電位依存性イオンチャネル / 電位センサードメイン / gating modifier toxin / 分子認識様式 |
Research Abstract |
本研究では、古細菌由来電位依存性カリウムチャネルKvAP、および、放線菌由来pH依存性カリウムチャネルKcsAを解析対象として、gatingに伴うVSDおよびPDの構造変化・ダイナミクスをNMRにより明らかにし、イオンチャネル開閉機構を解明することを目的とした。 VSDの膜電位依存的な構造変化を解析するために、S1およびS4に1残基ずつのCysを導入したdouble Cysmutantを作製し、これらの残基間でS-S結合が形成されたかどうかを、SDS-PAGEにおけるバンドの移動度、および、S_methylmet hanethiosulfnate(MMTS)による遊離のSH基にの修飾により調べた。まず、DMミセル中で、還元剤であるdithiothreitol(DTT)あるいは酸化剤であるCu/phenanthroiene(CuP)をそれぞれ10mM,0-1mM添加した試料をSDS-PAGE解析したところ、酸化後では還元後よりも移動度の小さなバンドが観測され、質量分析により、これらはMMTS修飾を受けない、すなわち分子内S-S結合を形成した分子種であることが判明した。 各変異体について、膜電位の有無による分子内S-S結合形成能の違いを評価した。その結果、形成電位OmVのときにS-S結合が形成された変異体、形成電位188mVのときにのみS-S結合が形成された変異体、形成電位によらずS-S結合が形成されない変異体の同定に成功した。
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