2010 Fiscal Year Annual Research Report
RNAiコレクションによるエストロゲン応答性G蛋白結合型受容体の網羅的解析
Project/Area Number |
21590256
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
水上 洋一 山口大学, 総合科学実験センター, 教授 (80274158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横溝 岳彦 九州大学, 医学研究院, 教授 (60302840)
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Keywords | エストエゲン / GPCR / RNAi / シグナル伝達 |
Research Abstract |
(目的)女性ホルモンであるエストロゲン(E2)は、多彩な生理作用を有している。その受容体は、核内受容体と細胞膜受容体に分類される。最近、E2の細胞膜受容体が同定されたが、生殖器では機能していない可能性が示唆されている。そこで、RNAiコレクションを用いて、これまで解析が不可能だった細胞膜受容体に対して網羅的な同定解析技術を確立する。この手法で生殖器に存在するE2細胞膜受容体の経路を解明し、女性ホルモン応答性疾患のターゲットを解明する。(方法)確立しているシステム(カルシウム応答、NO測定、ERK活性化)を96wellでハイスループットアッセイ(HTS)に対応出来る実験系を確立する。実験系の確立したアッセイから411種類の遺伝子を3カ所ノックダウンしたRNAiコレクションを使い、測定を開始する。(1アッセイ当たりトータル3700回(96well約40枚) 4.細胞種を乳腺上皮細胞、子宮内皮細胞、子宮間質細胞、前立腺上皮細胞などエストロゲンに対してノンゲノミックな作用を有する細胞を全て順次測定する。(結果)RNAiコレクションの作成が終了し、411種類の遺伝子のノックダウン用遺伝子ライブリーが作成された。アッセイを行うため、カルシウム測定システムを立ち上げたが、感度が十分に得られず、測定できなかった。このため多くのGPCRに高感度で応答するzif配列を有するルシフェラーゼベクターのクローニングを行い、解析ベクターの作成が終了した。今後、この解析ベクターを用いてエストロゲンのGPCRを介する応答を検討する。
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