2011 Fiscal Year Annual Research Report
がん細胞におけるPlk1を介したシグナル伝達異常の解明
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21590352
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Research Institution | 愛知県がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
後藤 英仁 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 室長 (20393126)
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Keywords | Plk1 / 14-3-3 / チェックポイント / 分裂期 |
Research Abstract |
Plk1は、分裂期に活性化する蛋白質リン酸化酵素(キナーゼ)の一種であり、分裂期開始に必須なCdk1の活性化などに重要な役割を担っていることが知られている。近年、DNA障害チェックポイントの際にはPlk1の機能が抑えられているが、逆にチェックポイントからの離脱の際にはPlk1の再活性化が重要な役割を担っていることが知られている。しかし、Plk1、Cdk1を含めた分裂期キナーゼ群とChk1を含めたチェックポイントキナーゼ群の詳細な連関はまだ不明な点が多い。我々は、昨年度、Plk1の結合蛋白質として、新たに14-3-3ガンマを同定した。14-3-3ガンマをノックダウンすると、Plk1ノックダウンで認められるような分裂前中期から中期で停止する細胞が多く認められた。スピンドルチェックポイントに必要なBubR1やMad2と同時にノックダウンすると、この停止が解除されることから、14-3-3ガンマのノックダウンによって、(Plk1ノックダウンで認められるような)スピンドルチェックポイントが活性化していることが判明した。14-3-3ガンマのノックダウンによって、BubR1やWee1などのPlk1基質のリン酸化レベルが低下すること、免疫沈降産物をin vitroでアッセイしてもPlk1活性が低下していることから、14-3-3ガンマはPlk1と分裂期特異的に結合することでPlk1の活性を制御していることが判明した。
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[Journal Article] Trichoplein and Aurora A block aberrant primary cilia assembly in proliferating cells2012
Author(s)
Inoko A., Matsuyama M., Goto H., Ohmuro-Matsuyama, Y., Hayashi Y., Enomoto M., Ibi M., Urano T., Shigenobu Y., Kiyono T., Izawa I., and Inagaki M.
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Journal Title
J. Cell Biol
Volume: 197
Pages: 391-405
DOI
Peer Reviewed
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