2009 Fiscal Year Annual Research Report
ダブルヒト化マウスによる家族性アミロイドポリニューロパチーの病因・病態解析
Project/Area Number |
21590361
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
李 正花 Kumamoto University, 生命資源研究・支援センター, 特定事業研究員 (80398239)
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Keywords | レチノール結合タンパク / アミロイド / ES細胞 / 相同組換え / ヒト化マウス |
Research Abstract |
昨年度までに、(1)マウスRBP遺伝子の完全破壊マウス(Rbp_tm2)の作製、(2)ヒトRBPcDNAが含まれているreplacement vectorの作製、(3)ヒトcDNAの発現に及ぼす影響についての解析に成功した。具体的には、 1.マウスRBP遺伝子の完全破壊マウス(Rbp_tm2)の作製 (1)targeting vectorの作製 Rbp4遺伝子の第2エクソンにあるATGの直前で破壊するようデザインし、下記のとおりの構造とした。--[5'homologous region of mouse Rbp4 gene(2.78kb)]-[10x71]-[PGK-Neo]-[loxP]-[polyA]-[10x2272]--[3'homologous region of mouse Rbp4 gene(6.75kb)]-[MC1-DT-A-polyA]- (2)Targeted alleleを持つES cloneの単離 上記のtargeting vectorをTT2 ES細胞に電気穿孔法にて導入し、ネオマイシン耐性クローンを選別した。その後、ランダム挿入ESクローンを除去したのち、neo probeを用いてサザンプロット解析を行い、予想したサイズのシングルバンドが検出されたESクローンを選択し、最終的には、5'側及び3'側の相同組み換え領域外のprobeを用いてサザンプロット解析を行い、予想したサイズのバンドが検出されたクローンを選択し、Targeted alleleを持つESクローンと判断した。 (3)Targeted alleleを持っマウスの作製 上記のTargeted alleleを持つESクローンを用いて、アグリゲーション法によりキメラマウスを作製した。キメラ率100%のキメラマウスを用いてC57BL/6Jマウスと交配し、子孫から上記と同様にサザンプロット解析によりF1ヘテロマウスを樹立した。 2.Replacement vectorの作製 ヒトRBP cDNAが含まれているreplacement vectorを作製した。ベクターの構造としては、下記のとおりである。-[loxKMR3]-[human RBP4 cDNA]-[pA]-[Frt]-[PGK-puro]-[Frt]-[loxP]- 3.ヒトcDNAの発現に及ぼす影響についての解析 ヒト遺伝子の発現に最適のreplacement vectorについて解析を行い、結局PGK promoterが存在し、IRES等をむしろ有さないほうが、ヒト遺伝子の発現を正常に保つ上で重要であることを明らかにした。
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