2011 Fiscal Year Annual Research Report
乳癌の進展における不完全な上皮-間葉移行現象とその分子機構
Project/Area Number |
21590368
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
吉田 利通 三重大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (80166959)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 典子 (花村 典子) 三重大学, 医学部付属病院, 講師 (60437100)
下條 尚志 三重大学, 医学部, 技術員 (70410751)
|
Keywords | 乳癌 / 上皮間葉移行 / テネイシン-C |
Research Abstract |
本研究ではテネイシン-C及びTransforming growth factor (TGF)-β1の上皮間葉移行への関与について検討している。昨年度までに、乳癌細胞株MCF-7をテネイシン-C/TGF-β1刺激下で培養し、蛍光抗体法、ウェスタンブロットを行い、形態的変化E-カドヘリンとβ-カテニンの局在から上皮間葉移行様変化を起こしていること、Focal adhesion kinase (FAK), SRCのリン酸化が重要であることを明らかとして論文を作成し、American Journal of Pathologyに掲載された。さらに、この変化を起こすシグナルを受け取るテネイシン-Cレセプタについて検討を行い、21年度より明らかとなっているインテグリンαvβ6に加えて、22年度にインテグリンα2β1とシンデカン-4が関与していることを生化学的手法および中和抗体やヘパリンによる阻害実験で明らかとした。しかしながら、さらなる検討によりα2β1ではなく、αvβ1がインテグリンの活性化ならびにFAKリン酸化を引き起こし、上皮間葉移行に関与することが本年度中に明らかとなった。また、中和抗体による検討から、両者はそれぞれ独立して上皮間葉移行様変化に関与していることが判明した。さらに、これらのインテグリンの発現を免疫組織化学的にヒト乳癌組織で検討を行い、それぞれのインテグリンの発現を確認し、上皮間葉移行部位およびTNC発現部位でαvβ6の発現が有意に高いことを明らかにできた。これらインテグリンのEMTにおける役割と乳癌組織での発現については、論文を作成し登校している。シンデカン-4については、siRNAによる発現抑制を行ったところ、TNCによる上皮間葉移行様変化が抑制された。これについても、さらに検討を進め、論文として発表する予定である。
|
-
[Journal Article] Toward in vivo imaging of heart disease using a radiolabeled single-chain Fv fragment targeting tenascin-C2011
Author(s)
Kobayashi N, Odaka K, Uehara T, Imanaka-Yoshida K, Kato Y, Oyama H, Tadokoro H, Akizawa H, Tanada S, Hiroe M, Fukumura T, Komuro I, Arano Y, Yoshida T, Irie T
-
Journal Title
ANALYTICAL CHEMISTRY
Volume: 83
Pages: 9123-9130
DOI
Peer Reviewed
-
-
-
-
-
-