2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21590381
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
宇月 美和 Toho University, 医学部, 助教 (50305992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤井 高志 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00125577)
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Keywords | 関節リウマチ / ヒアルロン酸 / ヒアルロニダーゼ / 分子量 |
Research Abstract |
【目的】ヒアルロン酸合成酵素(HAS)-1,HAS-2は高分子(2×10^6Da)のヒアルロン酸(HA)を産生するが、HAS-3は低分子(2×10^5Da)HAを産生する。関節リウマチ(RA)におけるHASとヒアルロン酸分解酵素(Hyal)について詳細に検討し、両者のバランスの変化を検討する。【対象・方法】RA58症例の手術時に採取された滑膜組織でのHASとHyalについて組織学的に検討し、それぞれの陽性細胞数や分布を比較した。対照としては変形性関節症例27例、外傷例6例を用いた。また血清や関節液についてはHA濃度と分子量をHPLC法などで測定した。【結果】対照例ではHAS-1,HAS-2が優位であるのに対して、炎症が高度なRAの滑膜では、高分子HAを分解する酵素のHyalと低分子HAを合成するHAS-3の増加がみられ、HAS-3の陽性細胞数は滑膜の炎症の程度と正の相関を示した(r=0.563,p<0.005)。また、HAS-3陽性細胞数と関節液中のHA分子量は負の相関を示した(r=-0.51,p<0.005)。RA症例の関節液中ではHAの分子量、濃度が低下し、血中ではHA濃度の上昇もみられた。RAでは炎症が高度であるほどHAの低分子化が促進されていることが証明された。【結論】RA関節内でのHA分子量の低下は、高分子HAの分解と低分子HAの合成の亢進に基づくものであることが証明された。
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Research Products
(6 results)