2011 Fiscal Year Annual Research Report
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21590381
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| Research Institution | Iwate Medical University |
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Principal Investigator |
宇月 美和 岩手医科大学, 医学部, 講師 (50305992)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤井 高志 岩手医科大学, 医学部, 教授 (00125577)
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| Keywords | 関節リウマチ / ヒアルロン酸 / ヒアルロニダーゼ / 分子量 / 関節液 / 滑膜組織 |
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| Research Abstract |
【目的】昨年度に引き続き、以下の内容を検討し、最終年度のまとめを行う。(1)関節疾患でのヒアルロン酸(HA)の合成系と分解系の検討を行い、弘の代謝や低分子化の機序を検討する。(2)HAの低分子化によってもたらされる細胞障害作用や軟骨細胞のアポトーシス、細胞外マトリックスの変化、軟骨基質の変性について検討する。
【対象・方法】関節リウマチ(RA)患者での軟骨基質の成分、軟骨細胞のアポトーシスなど、昨年までの検討項目の定量化とまとめに加えて、滑膜組織中のHA合成酵素や分解酵素(Hya1)の発現と血清・関節液中のHA分子量の関係を検討する。また、HA添加ゲルを用いたザイモグラフィーによるHAの分解活性の測定系を確立し、関節液や血清のHya1活性を定量化する。その際に、患者サンプルを種々の分子量のHAと反応させた後に同様な検討を行い、Hya1活性の変化を検討する。さらに、Hya1モノクローナル抗体を用いたWestern blottingの結果と上記の結果を比較する。
【結果】RA患者関節液中のHA分子量は滑膜組織中のHya1および低分子HA合成酵素(HAS-3)と負の相関を示していた。また、ザイモグラフィーによる関節液中のHya1活性とWestern blottingによるHya1蛋白量も相関していた。ザイモグラフィーでは、高分子HAとあらかじめ反応させた後の関節液でHya1活性が低下していた。変形性関節症モデルに高分子HAを投与すると、対照群に比較してH型コラーゲンなどの基質の減少や軟骨細胞のアポトーシスが有意に減少しており、細胞増殖マーカー(MIB1)が陽性となる軟骨細胞が増加していた。
【結論】RAなどの関節炎では低分子HAの産生が増加するとともに、分解酵素によるHAの分解も亢進しており、それによって、関節液中のHA低分子化、軟骨基質の変性や軟骨細胞のアポトーシスから関節の破壊がすすむものと思われる。
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