2011 Fiscal Year Annual Research Report
鋸歯状ポリープ発癌過程におけるmicroRNAのエピジェネティクス制御
Project/Area Number |
21590394
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Research Institution | Clinical Research Center for Allergy and Rheumatology, National Hospital Organization, Sagamihara National Hospital |
Principal Investigator |
三富 弘之 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 政策医療企画部, 研究員 (90181940)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 尚志 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 政策医療企画部, 研究員 (10251258)
金澤 秀紀 独立行政法人国立病院機構(相模原病院臨床研究センター), 総括診療部・外科, 医長 (90265661)
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Keywords | 消火器・唾液腺 / 鋸歯状ポリープ / 大腸癌 / micro RNA / Pathched / EphB2 |
Research Abstract |
近年、高度のmicrosatellite instability(MSI-high)を示す大腸癌の前癌病変として、鋸歯状ポリープ(SSP)の重要性が示されてきたよ我々は平成21年度の研究成果として、SSPでは過形成性ポリープ(HP)、通常型の腺腫(TA)と比較し、MMR蛋白(hMLH1,hMSH2,MGMT)発現低下が高率であること、平成22年度にはSSPではHP,TAと比較してmicroRNA(miR)20の発現が有意に低い一方、miR181の発現が有意に高いことを明らにした。さらに、MSI-highを示す鋸歯状腺癌ではヘッジホッグシグナル伝達系のPatched蛋白及び受容体型チロシンキナーゼEphのシグナル伝達系のEphB2蛋白の発現低下が報告されているが、その前癌病変であるSSPでの検討はなされていないため、平成23年度にPatched及びEphB2蛋白発現について免疫組織化学的検討を行った。その結果、Patched蛋白増強例はSSP及びHPではなかったが、TAでは多く(P<0.001)、EphB2蛋白発現減弱例はSSP及びTAはHPより多かった(P<0.005)。以上より、MSI-Hを示す(鋸歯状)大腸癌の前癌病変であるSSPは、MSI-lowないしMS-stableを示す通常型大腸癌の前癌病変であるTAや癌化リスクのほとんどないHPとは異なるHedgehog-Eph signal pathwayの異常が惹起されている可能性が示唆される。
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Research Products
(3 results)