2009 Fiscal Year Annual Research Report
グラム陽性病原菌のプロテインキナーゼを介するシグナル伝達系の解明
Project/Area Number |
21590482
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
成谷 宏文 Kagawa University, 医学部, 助教 (30452668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 茂 香川大学, 医学部, 講師 (90314913)
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Keywords | Clostridium perfringens / ガス壊疽菌 / シグナル伝達 / プロテインキナーゼ / プロテインホスファターゼ / Yeast-Two Hybrid / In-Frame遺伝子欠損 |
Research Abstract |
グラム陽性病原菌に普遍的に存在するProtein Ser/Thr Kinase(PSTK)を介するシグナル伝達系の機能をClostridium perfringensをモデル菌として解明する。C. perfringens strain 13のPSTK遺伝子欠損株をIn-Frame遺伝子欠損法により作製した。プラスミドによるPSTK発現株を作製し、リン酸化基質タンパク質の同定を試みた。ゲノムライブラリーを用いたYeast-Two Hybrid法により、PSTKと相互作用する基質、因子の検索を行った。PSTK遺伝子は、上流のProtein Ser/Thr Phosphatase (PSTP)遺伝子とオペロンを形成していると考えられる。PSTP-PSTK欠損株は、生育に阻害がみられ、形状はへび状の長鎖を呈した。PSTK遺伝子を欠損株にプラスミドで導入し発現させると、コンマ状の短桿菌となり、これはPSTP遺伝子欠損株と同様であった。これらのことより、PSTP-PSTK遺伝子が正常な生育(細胞壁生合成、細胞分裂)に必須であることを示した。Anti-Phospho-Thr抗体によるWestern blot解析により、基質タンパク質と考えられる約60kDのリン酸化バンドも検出された。PSTKのYeast-Two Hybrid法により、CPE1738自身および不活性な菌体内PSTK(CPE1990)が得られ、CPE1738は0ligomer PSTKで、CPE1990と複合体を形成し制御している可能性が示された。CPE1990のホモログ検索の結果、他のClostridium属およびBacillus属で検出されたが、これに関する研究の報告は無い。現在、CPE1990遺伝子欠損株の作製、基質タンパク質の同定を試みている。
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Research Products
(4 results)