2009 Fiscal Year Annual Research Report
日本の近代医学教育の独自性についての歴史的視点からの研究
Project/Area Number |
21590580
|
Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
坂井 建雄 Juntendo University, 医学部, 教授 (90114488)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤井 直 順天堂大学, 医学部, 助教 (40407268)
|
Keywords | 医学教育 / 医師国家試験 / 医学校 / 学校制度 |
Research Abstract |
明治期から現在に至るまでの学校制度・医師免許制度の変遷を「学制百年史」、「医制百年史」をもとに概観するとともに、国立・公立・私立の医学校の設立変遷の状況を「文部省年報」の統計と各学校の沿革を資料として用いながら批判的に調査を行った。その結果、医学校の変遷を7つの時期に分けて整理することができた。1) 明治4年の廃藩置県と大学東校、明治5年の学制、明治7年の医制以後には、私立と公立の医学校が一時的に増加し私立は最大25校、公立は最大30校を数えた。2) 明治19年の帝国大学令と中学校令、明治20年の高等中学校医学部設立以後には、帝国大学1校、官立医学校5校(千葉、仙台、岡山、金沢、長崎)と公立医学校3校(京都、大阪、愛知)の状態が長らく続いた。3) 明治36年の専門学校令、明治38年の医師免許規則改正、明治39年の医師法以後の明治38年には、帝国大学3校、官立医専5校、公立医専3校、私立医専2校であった。4) 大正5年の医術開業試験廃止、大正7年の大学令以後には医学専門学校が増設され、さらに大学へと昇格していった。5) 戦時下の医学専門学校増設では、帝国大学7校に加えて医科大学11校(官立6、公立1、私立4)、大学附属医専18校(官立13、公立1、私立4)、医学専門学校33校(官立6、公立18、私立9)となった。6) 昭和21年の医師国家試験開始、昭和24年の国立大学設置法以後には医学専門学校の多くが医科大学となり、昭和27年には国立19校、公立14校、私立13校となった。7) 昭和43年のインターン制度廃止、昭和45年の医科大学新設開始以後に医科大学が増加し、昭和54年には国立43校、公立8校、私立29校となった。
|
Research Products
(4 results)