2009 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈疾患のNear-Term-Riskを予見可能な血清バイオマーカーの開発
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21590611
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
戸塚 実 Tokyo Medical and Dental University, 保健衛生学研究科, 教授 (60431954)
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Keywords | 粥状動脈硬化 / truncated apoAI / キマーゼ / ホモシステイン化 / N-ホモシステイン化apoAI / ELISA |
Research Abstract |
Truncated apoAIの競合ELISA法を構築し,キマーゼ処理したapoAIを試料として用いたところ濃度依存的な競合が認められ,定量が可能と考えられた.しかし,血清を試料としたELISA法では競合が認められず定量には至らなかった.アフィニティークロマトグラフィー後に検出された血清中truncated apoAIの量から考えて,競合法では感度的に限界と考え,サンドイッチELISA法を構築することにしたが,所有している抗体がIgMタイプであるため,免疫時のペプチド抗原を用いて抗体の精製度を上げること,あるいは部分消化によってcaputure抗体としての効率を上げることに取り組んでいる. N-ホモシステイン化apoAIの測定は、本来システイン残基を含まないapoAIがホモシステイン化されることによって生じたSH基を、システアミン処理前後の等電点電気泳動像を用いた分画比で定量することを試みた.直接測定ではないため,全apoAIに対して6%程度のN-ホモシステイン化apoAIを含む試料を用いた分析間の再現性がCVとして19%程度であり,半定量として評価する段階であるが,全apoAI濃度あるいは血漿中ホモシステイン濃度とは相関が認められず,独立した冠動脈疾患のバイオマーカーとして有用である可能性が示唆されている.また,質量分析装置を用い,N-ホモシステイン化されやすいapoAI分子中のリジン残基の特定をスタートした.ホモシステインチオラクトンを用いてin vitroでN-ホモシステイン化を促進したapoAIでは現在のところ23番目および77番目のリジン残基の関与が示唆されているが,検出できていないフラグメントも存在する.
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Research Products
(2 results)