2009 Fiscal Year Annual Research Report
気管支肺胞上皮癌線維化巣におけるリンパ管のリモデリング
Project/Area Number |
21590619
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
本田 孝行 Shinshu University, 医学部, 教授 (80238815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上原 剛 信州大学, 医学部, 講師 (80402121)
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Keywords | 肺 / 腺癌 / 気管支肺胞上皮癌 / リンパ管 / リンパ管侵襲 / 線維化 |
Research Abstract |
症例として、Type A,B,Cの気管支肺胞上皮癌を5例ずつ収集ができた。通常の3ミクロンの切片にて、D2-40(リンパ管)、CD34(血管)、anti-TF(肺腺癌細胞、2型肺胞上皮細胞)、anti-actin(myobibroblast),エラスチカ染色(弾性繊維)で染色行った。肺リンパ管は、正常の肺胞壁のも毛細血管のネットワークにはなく、やや太い血管、細気管支周囲に存在しており、毛細血管のような細かいネットワークを形成していない。気管支肺胞上皮癌の線維化巣では一部、リンパ管が認められ、個の部位からの転移が考えやすくなる。線維化巣では血管は太く、ネットワークも荒くなっているが、2次元のプレパラートでは接触はみとめられない。 現在、これらの症例において、ビブラトームで200ミクロンの厚切り切片を作成し、D2-40染色の条件設定を行っている。トリプシンもしくは電子レンジにおける前処理、染色条件、時間などの設定を行っている。トリプシン処理を行わないと、肺胞内の分泌物がD2-40染色を阻害し、リンパ管が染色されない。正常肺胞の毛細血管はD2-40染色では染色されないので、リンパ管はあまり密なネットワークを形成していない。狭義の間質にリンパ管が存在している。電子レンジの前処理では、肺胞内の分泌物を除くことができず、染色がよくない。 肺癌部分のエラスチカ染色では、肺胞構造が収縮している像が認められているので、毛細血管との重染色を試みているが、染色の良い場合と悪い場合があり、一定化していない。
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