2011 Fiscal Year Annual Research Report
食事脂質が脂肪酸代謝異常へテロ接合体マウスに与える影響について
Project/Area Number |
21590704
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
堀内 正久 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (50264403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅川 明弘 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 准教授 (10452947)
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Keywords | カルニチン / レプチン抵抗性 / 高脂肪食 / ヘテロ接合体 / AGRP / POMC / 肥満 |
Research Abstract |
22年度に引き続き、脂肪酸代謝異常マウス(JVSマウス:カルニチン輸送体欠損マウス)を用い以下の実験を試みた。オスヘテロ疾患マウスが高脂肪食時にのみ、肥満傾向を示したことから、その機序についての解析を行った。摂食量の増加とともに、血中レプチンレベルの増加を認めたことからヘテロ疾患マウス高脂肪食摂取時に中枢性のレプチン抵抗性が関与している可能性を考え、検討を加えた。 1)視床下部からcDNAを合成し、摂食関連ペプチドmRNAの定量をリアルタイムPCR法にて行った。 2)カルニチンの投与効果を検討した。 高脂肪食摂取ヘテロ疾患マウスは、普通食摂取時に比べて、摂食促進ペプチドのAGRPが高い値を示し、摂食抑制ペプチドのPOMCが低い値を示した。また、NPY,CART,orexinには差を認めなかった。この結果は、ホモ疾患マウスと同様の結果であった。また、カルニチンの投与効果も認めなかった。これらの結果は、ヘテロ疾患マウスにも中枢(視床下部)のレプチン抵抗性が存在する可能性が示唆された。末梢投与のカルニチンは脳内に移行する量が少ないことから、脳内のカルニチンが低いことが、ヘテロ疾患マウスの高脂肪食摂取時における中枢レプチン抵抗性に関与していることが示唆される。さらに詳細な機序を検討するために以下の実験を現在試みている。 1)視床下部の脂肪酸レベルの測定。 2)脂肪酸で変化の認められる遺伝子群の発現を評価する。
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Research Products
(2 results)