2011 Fiscal Year Annual Research Report
大腸癌スクリーニングへの応用をめざした大腸腺腫症疾患修飾遺伝子の解析
Project/Area Number |
21590815
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
松本 主之 九州大学, 大学病院, 講師 (10278955)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江崎 幹宏 九州大学, 大学病院, 助教 (50335957)
森山 智彦 九州大学, 大学病院, 助教 (20452758)
中村 昌太郎 九州大学, 大学病院, 助教 (10243932)
清原 裕 九州大学, 医学研究科, 教授 (80161602)
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Keywords | 大腸癌 / 大腸線種症 / 単塩基多型解析 / 疾患修飾遺伝子 / スクリーニング |
Research Abstract |
本年度の目標を、家族性大腸腺腫症患者における大腸癌の感受性遺伝子を同定すること、それらの非大腸腺腫症患者の癌における位置付けを検討することとした.1.家族性大腸腺腫症において、日本人で単離された疾患感受性候補の80,592遺伝子に関して調節領域とエクソン部分に存在するSNPs解析を開始した.2.平成21年に検討した細胞質ホスホリパーゼA_2α (cytosolic phospholipase A_2α;以下cPLA_2α)を、非家族性大腸腺腫症の高発癌群である遺伝性胃底腺ポリポーシス2家系について追加解析した.遺伝性胃底腺ポリポーシス家系は、本邦で初めて発見された優性遺伝の遺伝性胃癌家系であり、APC遺伝子変異がないことを事前に確認した.その結果、大腸腺腫症患者では、HapMapデータベースに基づいた7ヵ所のcPLA_2α遺伝子のタグSNPのうち,rs3820185のCおよびrs127446200のGG遺伝子型が胃底腺ポリポーシスを伴う症例で有意に高率に認められた.一方、遺伝性胃底腺ポリポーシス2家系でもrs3820185のCおよびrs127446200のGG遺伝子型が認められた.これに対し、家族性大腸腺腫症の小腸病変のリスクとなったrs12749354のCアレルは遺伝性胃底腺ポリポーシス家系では認められなかった.以上より、cPLA_2αの多型が一般人の胃癌のリスクとなる可能性が示唆された.3.遺伝性胃底腺ポリポーシス家系の責任遺伝子を同定するために、exome解析を開始した.
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Research Products
(7 results)