2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591002
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
小林 弘祐 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (70153632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
廣瀬 稔 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (50286382)
小久保 謙一 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (20287965)
新保 年弘 北里大学, 医療衛生学部, 助教 (10406910)
久保田 勝 北里大学, 医学部, 講師 (00234500)
畑石 隆治 北里大学, 医学部, 講師 (20276124)
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Keywords | 酸素障害 / 肺障害 / 酸素 / 活性酵素 / 水素 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
C57BL/6J雄性マウスを使用し、高濃度酸素吸入群(O_2 80%)、高濃度酸素+ヘリウム吸入群(O_2 80%,He 20%)、高濃度酸素+水素吸入群(O_2 80%,H_2 2%,N_2 18%)の3群にて実験を行った。高濃度酸素+ヘリウム吸入群、高濃度酸素+水素吸入群では、高濃度酸素吸入群と比較すると生存率が有意に延長したが、高濃度酸素+ヘリウム吸入群と高濃度酸素+水素吸入群の生存率には有意差はなかった。また、肺の乾湿重量比も高濃度酸素群では有意に増加し、それと較べて、ヘリウム吸入群、水素吸入群では、有意に低下していた。 ヒト肺胞上皮細胞(A549)を用い、水素付加群と水素非付加群の2群に分け、常酸素(21%)下で12時間前培養した。その後水素付加群を、酸素21%、二酸化炭素5%、窒素72%、水素濃度が2%になるよう調整したチャンバー内で培養した。水素非付加群は常酸素下で培養を続けた。酸化剤として、mPTPを開口させ・O_2-を生成させるメナジオン、mPTPを開口させず電子伝達系を阻害するアンチマイシンA、細胞内でHOを生成させるフェントン反応を起こす硫酸銅(II)+アスコルビン酸を使用した。mPTPを開口させるメナジオンを加えた群に関して水素非付加群よりも水素付加群のほうが、有意に生細胞数が少なく、アンチマイシンAを加えた群に関して水素非付加群よりも水素付加群のほうが、有意に生細胞数が多かった。フェントン反応を起こした群は差がなかったまた、水素はミトコンドリアの呼吸抑制により産生されるスーパオキシドアニオンに対しては、細胞を保護した。
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Research Products
(4 results)