2011 Fiscal Year Annual Research Report
バセドウ病の合併症、抗甲状腺剤の副作用や治療による寛解を規定する遺伝因子の解析
Project/Area Number |
21591185
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
廣松 雄治 久留米大学, 医学部, 教授 (10201740)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 淳一 久留米大学, 医学部, 講師 (80361096)
賀来 寛雄 久留米大学, 医学部, 助教 (50320239)
加藤 全 久留米大学, 医学部, 助教 (00341363)
村石 和久 久留米大学, 医学部, 助教 (60529296)
徳渕 市朗 久留米大学, 医学部, 助教 (40529301)
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Keywords | バセドウ病 / バセドウ病眼症 / 遺伝子多型 / TSH受容体抗体 |
Research Abstract |
今年度はPPARγ遺伝子多型、FOXP3遺伝子多型、TGFβ遺伝子多型、CD80遺伝子多型、CD86遺伝子多型などについて、バセドウ病の合併症(眼症、心房細動、1型糖尿病)や抗甲状腺剤の副作用や抗甲状腺剤治療による寛解との関連性について検討した。さらに無穎粒球症やバセドウ病に関連する遺伝因子の探索のために、理化学研究所との共同研究で、網羅的遺伝子解析を行った。 (研究成果)1)線維芽細胞から脂肪細胞への分化に関連するPPARγ遺伝子多型(Pro12Ala)が眼症と関連することはすでに報告したが、今回はサブ解析の結果、重症度や特に眼球突出と関連することを見出した。また調節性T細胞に関連するFOXP3遺伝子多型がバセドウ病の発症だけでなく、眼症に対するパルス療法の有効性と関連があることを見出した。 TGFβ遺伝子多型、CD80遺伝子多型、CD86遺伝子多型についてはバセドウ病、眼症、心房細動、寛解との間に有意な関連性は認められなかった。 網羅的遺伝子解析(GWAS)は現在、理化学研究所で解析が行われており、結果の報告を待っているところである。 2)またMc4キメラ受容体を用いた新しいTSH受容体抗体測定法であるThyroid stimulating immunoglobulin bioassayが開発されたので、この抗体と眼症との関連性を検討し、従来の測定法に比較して眼症での陽性率が高く、特にeuthyroid Graves' diseaseやhypothyroid Graves'diseaseでの陽性率が高く、新しいバイオマーカーとしての有用性を示唆する成績が得られた。今後これらの抗体価と遺伝子多型の関連性については解析する予定である。
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Research Products
(15 results)