2011 Fiscal Year Annual Research Report
マルトリンパ腫における抗アポトーシス作用の分子機構の解明と臨床応用
Project/Area Number |
21591225
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Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
細川 好孝 愛知医科大学, 医学部, 教授 (60229193)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 恵子 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (10139652)
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Keywords | NF-κB / マイクロアレイ法 / マルトリンパ腫 |
Research Abstract |
染色体転座関連API2-MALT1融合遺伝子の機能を解明することにより、悪性リンパ腫の診断、治療へ向けた臨床応用を実現することを目的として、以下の諸点を明らかにした。 1)融合遺伝子シグナル伝達系の解析:NEMOのユビキチン化の解析 抗原受容体シグナルBCL10/MALT1の下流において、MALT1自身あるいはTRAF6によるNEMOのユビキチン化が、NF-kB活性化に不可欠であることが報告された。NEMOのユビキチン化部位として、399番目のリジン残基が候補部位であることが同時に報告された。申請者らは、新たにリジン残基に変異をもつNEMO発現ベクターを総計15ヶ構築して検討した結果、NEMOのユビキチン化部位と想定される新しい標的候補部位を同定することに成功した。 2)API2-MALT1抗アポトーシス作用 API2-MALT1安定発現株を樹立し、API2-MALT1が抗アポトーシス作用を有することを世界に先駆けて実証した。次いで、この安定発現株を用いてcDNAマイクロアレイ法を行い、API2-MALT1下流標的候補遺伝子を同定することに成功した。引き続き、遺伝子上流の各種欠失ならびにNF-kB部位に変異を導入したコンストラクトを用いたレポーターアッセイを行い、現在までに4つのAPI2-MALT1下流標的遺伝子を同定した。
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