2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591363
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高田 英俊 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70294931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堤 康 九州大学, 大学病院, 助教 (80419564)
田中 珠美 九州大学, 大学院・医学研究院, 学術研究員 (60423547)
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Keywords | 原発性免疫不全症候群 / リンパ球分化 |
Research Abstract |
ノックアウトマウス等の知見を基に、IKAROS、BCL11A、EBF1、PU.1、E2A、FLT3、FLT3L遺伝子や、さらにこれらの分子と関連する遺伝子、について検討したが異常は認められなかった。患者および健常者由来のCD34+細胞を用いてマイクロアレイ解析を行い、遺伝子発現の違いについて検討し、さらにGene Ontology解析を行った。解析結果から推定される分子機能から関連付けされる遺伝子について遺伝子解析を行ったが、それらの遺伝子についても異常を認めなかった。NOD/SCID/IL2RγKOマウスにCD34陽性細胞を移植することでマウスモデルを作成可能であることがわかったが、患者ではCD34+CD33+細胞が欠損していることから、CD34+CD33+細胞をNOD/SCID/IL2γKOマウスに移植して評価が可能かどうか検討したが、生着が得られなかった。再度CD34+細胞を中心としてマイクロアレイによる遺伝子発現の特徴を解析し、Gene Ontology解析を再評価するとともに、形質細胞様樹状細胞と骨髄系樹状細胞との遺伝子発現を比較検討し、樹状細胞分化の過程での遺伝子発現の変化にも注目して解析を継続している。樹状細胞が欠損していることによる免疫学的特徴を評価するため、麻疹生ワクチン、風疹生ワクチン、水痘生ワクチン、ムンプス生ワクチンで患者末梢血単核球を刺激し、IFN-γ、IFN-αなどのサイトカイン産生能を検討した結果、患者末梢血単核球ではこれらの刺激に対するIFN-α産生能が著しく低下していた。この疾患では、これらのウイルス感染症に注意が必要であると考えられる。理化学研究所と研究内容についてディスカッションを行い、血球分化に関連する分子に関しての情報を整理し、解析を継続する方針である。
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Research Products
(4 results)