2010 Fiscal Year Annual Research Report
プロテインアレイシステムを用いた小児劇症肝不全の病態解明
Project/Area Number |
21591403
|
Research Institution | National Research Institute for Child Health and Development |
Principal Investigator |
笠原 群生 独立行政法人国立成育医療研究センター, 移植外科, 医長 (30324651)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 陽 独立行政法人国立成育医療研究センター, 病院長 (00159146)
吉川 和宏 愛知医科大学, 医学部, 准教授 (60109759)
中澤 温子 独立行政法人国立成育医療研究センター, 病理診断部, 部長 (90227736)
|
Keywords | 劇症肝不全 / サイトカイン / プロテオーム |
Research Abstract |
2005年11月から2009年8月までに国立成育医療センターで生体部分肝移植を行った92例のうち、劇症肝不全症例17例について検討した。男児13例、女児4例、移植時月齢は1から87カ月で、中央値は14カ月であった。16例は原因不明で、1例はサイトメガロウイルス封入体が摘出肝にて認められた。17例中1例は移植後74日目に敗血症により死亡したが、16例は生存している)。摘出された肝組織8例について、サイトカインアレイ(RayBio)を用い、42種類のサイトカインの発現を測定し、正常肝と比較した。劇症肝不全では、5種類のサイトカインの発現が高く、これらのサイトカインは、正常肝では発現がほとんど認められなかった。最も発現の高かったサイトカインAについて、凍結肝組織を用いた蛍光抗体法にて発現を検討したところ、類洞内皮細胞に発現しており、小葉内胆管、中心静脈、門脈壁には発現が認められなかった。サイトカインAのreceptorの発現は肝細胞、小葉内胆管に認められたが、発現はかなり微弱であった。 Desorption/lonization(SELDI)プロテインチップシステムにより、小児劇症肝不全において有意に発現しているタンパクを同定するため、測定条件について基礎的な検討を継続した。
|
Research Products
(7 results)
-
-
-
[Journal Article] 当院における小児劇症肝不全24症例に対する人工肝補助の経験2010
Author(s)
堤晶子, 小椋雅夫, 宇田川智宏, 野田俊輔, 亀井宏一, 唐木千晶, 中川聡, 福田晃也, 笠原群生, 中川温子, 伊藤秀一
-
Journal Title
日本小児腎不全学会雑誌
Volume: 30
Pages: 304-306
Peer Reviewed
-
-
-
-