2011 Fiscal Year Annual Research Report
ナノニードルを用いる皮膚を標的とする効率的な薬剤供給戦略
Project/Area Number |
21591452
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
花田 勝美 弘前大学, 医学部附属病院, 病院長 (80091627)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤村 大輔 弘前大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60196334)
松崎 康司 弘前大学, 医学部附属病院, 講師 (50322946)
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Keywords | ナノニードル / 皮膚 / 核酸 / 蛋白質 / 合成化合物 / デフェンシン / フィラグリン / 治療 |
Research Abstract |
ナノニードル法は,天然糖であるマルトースから,全長150μm(表皮の厚さ程度)で,先端がナノテクノロジーレベルの100nmと極めて鋭利な微細針を作成する画期的な技術である。このニードルの中に薬物を封入し、実際に皮膚に刺入すると,この針は皮膚で折れて皮膚にとどまり,中にある薬物をゆっくり放出する。 治療効果のある分子が標的となる臓器に効率よく供給するデリバリーシステムの開発は,治療法を飛躍的に進歩させ得る.皮膚を母地とする種々の難治性疾患があり,それに対して有効と考えられる薬剤は多いが,皮膚への導入がうまくいかず臨床応用されていない.そのため,皮膚に効率よく薬物を供給するシステムが開発されれば,おおきなブレークスルーとなる.そこで我々は,皮膚疾患の治療に有効と考えられる,高分子化合物、核酸,蛋白をこの角層のバリヤー機能を破壊することなく,効率よく皮膚に供給する新しいシステムであるナノニードル法の開発を試みる。 本年度は,昨年に引き続き遺伝子の皮膚への導入実験を行った。コラーゲンの遺伝子は大きいので,まずルシフェラーゼ遺伝子の発現ベクターにてナノニードルを作成し,動物の背部に貼付する.その後,組織を採取して組織学的ならびに遺伝子発現を検討した。ルシフェラーゼ遺伝子で,ある程度の効果が得られたので次にそれぞれのコラーゲンの発現ベクターを含むナノニードルを作成した。しかしながら,コラーゲンの発現は確認されなかった。継続して検討中である。やはり,ナノニードルの針の大きさや深さ,その材質についての検討がさらに必要と考えた。
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