2011 Fiscal Year Annual Research Report
アットリスク精神状態の前向き追跡による神経生理学的介入指標の確立と発症機序の解明
Project/Area Number |
21591529
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
鵜飼 聡 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (80324763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠崎 和弘 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40215984)
辻 富基美 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (10347586)
小瀬 朝海 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (10405425)
正山 勝 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (70364081)
奥村 匡敏 和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (00464678)
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Keywords | 統合失調症 / 早期精神病 / アットリスク精神状態 / プレパルス抑制 / 2連発磁気刺激検査 |
Research Abstract |
本研究では3年間の研究期間に、統合失調症のARMS(at risk mental state)の定義を満たす群に対して、プレパルス抑制(PPI)、2連発磁気刺激検査(ppTMS)などの神経生理学的検査を用いて前方視的に追跡を行い、経時的に得られる種々の臨床データを縦断的に比較・検討することにより、統合失調症への移行群と非移行群を1)統合失調症への移行を予測する神経生理学的指標を確立すること、2)統合失調症の発症と進行のメカニズムについて、特にNMDA系とGABA系の機能異常の視点から解明すること、を目標としたが、最終年度である平成23年度は、特にPPI、ppTMSを指標としたARMS群、初発統合失調症群、健常群の3群の比較や各群の判別の可能性、認知機能との関連などについて、随時症例を追加しながら検討を継続した。 NMDA系との関連が示唆されているPPIでは、ARMS群と初発群では健常群に比して有意なPPIの障害を認め、さらに、初発初期の群は初発中期・後期の群やARMS群よりも障害の程度が強い傾向がみられた。また、PPIによる2群間の判別力は、これまでにbiomarkerの候補として挙げられている種々の指標と比べて良好な成績を示した。GABA系との関連が示唆されているppTMSでは、発症早期の統合失調症群と健常群を認知機能との関連を含めて比較したところ、患者群では有意な皮質内抑制の低下(皮質のGABA性介在ニューロンの機能低下)が示され、さらにこの低下は作業記憶課題の障害との関連が強かった。これらの結果や傾向は、本年度の症例の追加によってさらに明確なものとすることができた。 これらの研究及び関連研究の結果を国内外の学会において発表し、現在その成果の一部を数本の英文雑誌に投稿中・投稿準備中である。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] Examination of GABAergic cortical inhibition and cognitive function in schizophrenia using ppTMS and BACS-J2011
Author(s)
Takahashi S, Ukai S, Kose A, Tsuji T, Shoyama M, Iwatani J, Hashimoto T, Okumura M, Yamamoto M, Kubo S, Shinosaki K
Organizer
10th World Congress of Biological Psychiatry
Place of Presentation
Prague
Year and Date
2011-05-30
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