2009 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場タギングMRIを用いた高精度組織弾性イメージング法の開発
Project/Area Number |
21591560
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村瀬 研也 Osaka University, 医学系研究科, 教授 (50157773)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山嵜 洋一 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70379270)
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Keywords | タギングMRI / 高磁場 / 組織弾性 / ストレイン / 弾性係数 / エアバッグ / 心電同期 / 心臓シネMRI |
Research Abstract |
近年、磁気共鳴撮像法(MRI)をはじめとした様々な画像診断技術の進歩により、生体組織における数多くの物理・化学特性を非侵襲的に測定することが可能になってきた。一般に、乳がんや前立腺がんなどの硬化性腫瘍や肝硬変、また生活習慣病である動脈硬化症などは、正常組織よりも病変部分が硬くなることが知られている。このため、生体組織の硬さ情報を精度よく、しかも非侵襲的に取得することはこれらの診断や治療を行う上で重要である。ところで、1980年代の後半に、画像化する面内に周期的な飽和パターンを生成して核磁化分布を可視化する空間標識(タギング)MRIの技術が開発され、心筋の動きやストレイン(歪み)を定量化する試みが行われた。近年、臨床現場に3テスラのMRI装置が急速な勢いで普及しているが、高磁場MRIでは縦緩和時間が延長するため、空間標識(タグ)が永く残ることから、タギングMRIを用いたストレインの計算精度が向上することが期待されている。そこで、本研究の目的は、高磁場タギングMRIを用いて組織の弾性係数分布を高精度に可視化する組織弾性イメージング法を開発することである。本年度は、高磁場タギングMRIを用いた高精度組織弾性イメージング法の基礎となるソフトウェアを開発した。また、外部加圧装置を設計して発注した。なお、外部加圧装置は、高磁場の中で使用するため、駆動部および加圧部は全て空気で駆動するように工夫した。エアポンプは偏心カムによって駆動し、カムの回転に同期してエアバッグを拡張、収縮させた。更に、カムの回転に同期させてトリガー信号を発生させ、MRI装置の心電図同期用端子に接続して心臓シネMRIと同様のデータ収集を行うように工夫した。
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