2011 Fiscal Year Annual Research Report
高磁場タギングMRIを用いた高精度組織弾性イメージング法の開発
Project/Area Number |
21591560
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村瀬 研也 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50157773)
|
Keywords | タギングMRI / 高磁場 / 組織弾性 / ストレイン / 弾性係数 |
Research Abstract |
近年、磁気共鳴撮像法(MRI)をはじめとした様々な画像診断技術の進歩により、生体組織における数多くの物理・化学特性を非侵襲的に測定することが可能になってきた。一般に、乳がんや前立腺がんなどの硬化性腫瘍や肝硬変、また生活習慣病である動脈硬化症などは、正常組織よりも病変部分が硬くなることが知られている。このため、生体組織の硬さ情報を精度よく、しかも非侵襲的に取得することはこれらの診断や治療を行う上で重要である近年、臨床現場に3テスラのMRI装置が急速な勢いで普及しているが、高磁場MRIでは縦緩和時間が延長するため、空間標識(タグ)が永く残ることから、タギングMRIを用いたストレインの計算精度が向上することが期待されている。局所のストレインと弾性係数との間には、簡単な関係(フックの法則)があり、したがって生体組織のストレインが分かれば、この関係から組織の弾性係数を求めることができる。そこで、本研究の目的は、高磁場タギングMRIを用いて組織の弾性係数分布を高精度に可視化する組織弾性イメージング法を開発することである。 本年度は、高磁場タギングMRIを用いた高精度組織弾性イメージング法の基礎となるソフトウェアを完成させ、更に健常志願者を対象として肝臓、下腿部および大腿部の筋肉の弾性係数の定量化とそれらの画像化を行った。更に、開発したソフトウェアの精度を高め、また解析の自動化を行った。
|