2009 Fiscal Year Annual Research Report
320列領域検出型CTを用いた肝胆膵悪性腫瘍における形態・機能融合診断法の開発
Project/Area Number |
21591563
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
吉川 武 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (40332788)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 良治 神戸大学, 医学研究科, 特命准教授 (30324924)
竹中 大祐 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (60258233)
前田 哲雄 神戸大学, 医学部附属病院, 特命講師 (00457095)
松本 純明 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60397833)
村瀬 研也 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50157773)
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Keywords | 領域検出器型CT / 上腹部 / 臓器血流・機能測定 / 臓器血流測定ソフトウエア / 低X線量CT撮影 / 形態・機能融合診断法 |
Research Abstract |
本研究では、世界初の領域検出器型CT(Area-detector CT)を肝胆膵疾患診療に用いることにより、(1)高空間分解能をもって従来のCT診断に順ずる形態診断を発展させ、(2)頭尾方向に広い関心領域での高時間分解能をもって従来の侵襲的血管造影法に匹敵する微細な血管系の情報を取得し、さらに(3)同時に得られる病変や臓器の体積および血流情報を新たに開発するソフトウエアにて定量的に解析し機能的情報を取得する。また、(4)従来の形態診断では解明困難であった病態を定量的機能解析により詳細に検討し、(5)頭尾方向に広範囲の高空間・時間分解能の連続データを用いることにより機能解析の定量性の検証および補正を行う。これらにより従来の形態診断と機能診断を融合し、従来のMDCTで不可能であった新たな診断法を開発することが目的である。 平成21年度は、Area-detector CTの高空間分解能撮影による形態診断の向上を評価するため腹部臓器の微細血管描出能を従来型CTと比較し、Area-detector CTが優れることを示した。頭尾方向に広い関心領域を担保する目的でArea-detector CTでの頭尾方向の撮影範囲の検討を行い、過半数の症例で肝全体を一度に撮像できることが判明した。 次いで、頭尾方向に広い範囲で低X線量CT撮影を行い開発中のソフトウエアを使用することで上腹部全体の病変や臓器の血流情報を得ることが可能であることを示した。血流定量による腹部臓器機能評価法の開発および妥当性の初期的検討として、各種解析法の比較検討を行った。これらの結果を各学会にて報告した。また、撮影条件や造影剤投与条件の最適化の初期的検討および低X線量CT撮影技術の開発と妥当性の評価を開始した。
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