2011 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるCD24の発現とその癌進展における重要性に関する研究
Project/Area Number |
21591691
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Research Institution | Dokkyo Medical University |
Principal Investigator |
加藤 広行 獨協医科大学, 医学部, 教授 (70224532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 欣郎 獨協医科大学, 医学部, 准教授 (50245099)
藤田 昌紀 獨協医科大学, 医学部, 講師 (30383037)
中島 政信 獨協医科大学, 医学部, 講師 (40451710)
高橋 雅一 獨協医科大学, 医学部, 助教 (70524940)
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Keywords | CD24 / 免疫染色 / 胃癌 |
Research Abstract |
【目的】CD24はp-selectinのligandでもあり、血管内皮細胞や血小板にp-selectinを介して結合し、腫瘍細胞の増殖、転移に関与する可能性が報告されているが、未だ不明な点が多い。またCD24はglycosylphosphatidylinositol結合型シアロ蛋白である。正常ではBリンパ球前駆細胞、好中球、神経細胞や一部の上皮細胞の細胞膜に存在し、B細胞リンパ腫、グリオーマ、肺癌、肝細胞癌、子宮癌、卵巣癌、乳癌、前立腺癌、膵癌、食道癌など種々の悪性腫瘍で発現している。消化器癌におけるCD24の発現を調べ、その意義について検討する。 【方法】2001年から2008年までの手術症例173例の摘出標本から得たホルマリン固定切片を用いてCD24の発現を免疫組織学的に検討し、臨床病理学的因子(年齢、性別、腫瘍最大径、分化度、壁深達度、リンパ節転移、進行度、リンパ管侵襲、静脈侵襲)および予後との関係を解析した。また連続切片においてはKi67 Labeling Indexの検討も行い、これらの相関を調べた。さらに5種のcell lineを用いて、Western blot法での解析、検討も行った。 【結果】正常の胃粘膜ではCD24は細胞質が染まることはなかったが、リンパ濾胞に発現を認めるため、internal positive controlとして観察を行った。臨床病理学的因子のうち、壁深達度(P=0.005)、進行度(P=0.043)において深達度が深いほどまた進行度が高いほど発現率が増加した。その他リンパ節転移(P=0.058)、リンパ管侵襲(P=0.118)、静脈侵襲(P=0.096)においてCD24の発現が高くなる傾向を認めた。5年生存率(P=0.065)では有意な差は認められなかったが、CD24陽性症例ではCD24陰性症例よりも予後がなる傾向を認めた。 【結語】CD24の発現は胃癌における浸潤や増殖能を反映することが示唆された。
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Research Products
(1 results)