2011 Fiscal Year Annual Research Report
蛍光プローブ導入制限増殖型レオウイルスによる腹膜転移特異的画像診断の開発
Project/Area Number |
21591705
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
衛藤 剛 大分大学, 医学部, 講師 (00404369)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 憲男 大分大学, 医学部, 教授 (20271132)
西園 晃 大分大学, 医学部, 教授 (70218155)
北野 正剛 大分大学, 法人本部, 学長 (90169871)
白下 英史 大分大学, 医学部, 助教 (50596955)
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Keywords | レオウイルス / 腹膜転移 / 蛍光プローブ |
Research Abstract |
胃癌、膵癌では腹膜転移の頻度が高いため、治療法選択には正確な腹膜転移診断が必要不可欠である。しかし現在用いられている検査法による腹膜転移診断の正診率は約20-50%といまだ低いため、癌特異的でかつ正確な腹膜転移診断法の確立が急務である。そこで本研究では、癌特異的に感染・増殖する制限増殖型レオウイルスを利用し、腹膜転移の新しい診断法の開発、すなわち新しいトレーサーの開発を行ってきた。23年度は継続してレオウイルスに蛍光プローブを付加する実験を行った。 ウイルスはレオウイルスserotype3を用い、Alexa Fluor 488, carboxylic acid succinimidyl esterをヒト胃癌細胞株MKN45Pに付加した。その後Alexa Fluor 488-labeledレオウイルスの感染効果(CPE ; cell count法、形態変化)を検討した。これまでの結果として、Alexa Fluor 488-labeledレオウイルスのCPEを認め、感染細胞に蛍光を認めた。さらに抗腫瘍効果も認め臨床応用への展開が期待された。 一方、胃癌腹膜転移モデルを用いてin vivoでの蛍光を検出する実験を進めてきた。蛍光プローブ作成のため、レオウイルスへの遺伝子導入方法としてReverse genetics法が必要であるが、RNAウイルスの各segmentのベクター作成および再構築が困難であった。現在、ベクターを改良しながら鋭意実験を進めている。一方で先述のようにウイルスに蛍光色素をラベル化することで同様の効果を示すことができることを示してきた。簡便で実用的であるため、今後蛍光色素の開発も進めていく。
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Research Products
(4 results)