2009 Fiscal Year Annual Research Report
膵癌EMT関連miRNAの同定とRedoxによるそのmiRNA制御機能の解明
Project/Area Number |
21591776
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高畑 俊一 Kyushu University, 大学病院, 助教 (50437779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 英司 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (30264021)
上田 純二 九州大学, 大学病院, 助教 (90529801)
堤 宏介 九州大学, 大学病院, 医員 (00467937)
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Keywords | 膵癌 / EMT / miRNA / Redox |
Research Abstract |
本研究課題における癌EMT関連miRNAの同定とRedoxによるそのmiRNA制御機能の解明に対して研究実施計画に基づき以下の成果を挙げた 1. 膵癌に関わるmiRNAの同定-我々は凍結標本組織を用いた解析である特定のmiRNAが膵臓癌で特異的に抑制されていることを同定した。 2. EMTに関連するmiRNAの同定-前述のmiRNAに対して抑制実験を行った結果、いくつかのmiRNAがEMTの抑制に関与していることを同定した。このmiRNAのprecursorを導入したところ、その浸潤能力が抑制されたまた、その細胞形態を観察したところ未分化な繊維芽細胞様の癌細胞が上皮様形態へと変化しさらにはE-cadherin上昇、Vimentin低下がmRNAおよびタンパクレベルで確認された。すなわちこのmiRNAは膵癌細胞に対してMETを生じさせることが確認された。さらにはMETを生じさせるmiRNAはこれまでにごくわずかの皿iRNAで報告されており、このmiRNAを用いることにより膵癌の転移、浸潤を抑制し、その予後を改善する可能性も示唆された。 3. FFPEサンプルを用いたmiRNA定量的解析我々は膵臓癌手術標本100例以上のFFPEサンプルからRNAを抽出しており、このmiRNAが膵臓癌症例において有意に正常膵組織に比べて低下していることを同定した。この結果からこのmiRNAが膵臓癌特異的に抑制されていることが100例以上の症例を用いて再確認することができた。
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Research Products
(4 results)