2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591887
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Research Institution | 愛知県がんセンター(研究所) |
Principal Investigator |
井澤 一郎 愛知県がんセンター(研究所), 発がん制御研究部, 室長 (20311441)
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Keywords | 脳神経疾患 / シグナル伝達 / 脳腫瘍 / 細胞極性 / 細胞接着 |
Research Abstract |
Leucine-rich repeats(LRRs)ドメイン及びPDZドメインをもつScribble、ERBINなどのLAP蛋白質ファミリーは細胞極性形成に関与することが報告されているが、その細胞運動制御機能や分化と増殖の統御における機能を解析することを目的として、ヒトScribbleと結合する蛋白質を酵母two-hybrid法を用いて探索した。全長Scribbleをbaitとして行ったtwo-hybrid screeningで同定したScribble結合候補蛋白質の中で、Multidrug resistance protein 4(MRP4、別名ABCC4)について解析を行つた。MRP4は、ATP-binding cassette(ABC)transporter superfamilyのsubfamily Cに属する蛋白質で、形質膜に存在して、ロイコトリエンB4、cAMP、PGE1、GSHなどの内在性基質やMTX、topotecanなどの抗がん剤の細胞外への輸送を行う蛋白質であることが報告されている。また、MRP4は前立腺を含む幅広い組織で発現が認められているが、細胞によって、apical membraneに局在する場合と、basolateral membraneに局在する場合があるとされている。MRP4はそのC末端にETALというPDZドメイン結合モチーフをもつが、酵母two-hybrid法で、このPDZ結合モチーフを介してScribbleのPDZドメインと結合することが確認された。細胞に強制発現したScribbleを免疫沈降すると、内在性のMRP4が共沈した。さらに、内在性のScribbleを抗Scribble抗体で免疫沈降したところ、その免疫沈降物中にMRP4が含まれており、ScribbleとMRP4は、in vivoで結合していることが確認された。Caco-2細胞における細胞免疫染色で、ScribbleとMRP4は、basolateral membrane上で共局在していた。また、Caco-2細胞でScribbleの発現をRNA干渉法にてノックダウンし、免疫染色を行うと、MRP4がbasolateralmembraneより消失した。これらのことより、Scribbleは憾P4と相互作用し、その機能を制御している可能性が示された。
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[Journal Article] Trichoplein and Aurora A block aberrant primary cilia assembly in proliferating cells2012
Author(s)
Inoko, A., Matsuyama, M., Goto, H., Ohmuro-Matsuyama, Y., Hayashi, Y., Enomoto, M., Ibi, M., Urano, T., Yonemura, S., Kiyono, T., Izawa, I., Inagaki, M.
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Journal Title
J. Cell Biol.
Volume: 197
Pages: 391-405
DOI
Peer Reviewed
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