2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21591902
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
荻久保 修 Nagoya City University, 大学院・医学研究科, 助教 (00291584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 良美 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 臨床研究医 (80444967)
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Keywords | プロテオーム解析 / プロテアーゼ / インヒビター / 靱帯 / 変性肥厚 |
Research Abstract |
【I】肥厚黄色靱帯におけるプロテオーム解析 手術時に患者の同意を得て採取した黄色靱帯を用いて組織標本を作製しHE染色法、弾性繊維染色(Victoria blue染色)法、膠原線維染色(Azan染色)法により組織学的な検討を行った。またZn-α2-glycoprotein (ZAG)、フィブロネクチンなどの細胞接着性タンパク質および高分子および低分子キニノーゲン、シスタチンC、βトレースなどのプロテァーゼインヒビターに対するポリクローナル抗体、モノクローナル抗体を用いた特殊免疫染色組織標本を用いた組織学的検討を行い、これらの血漿タンパク質が靱帯組織内に存在することを確認した。これらの血漿タンパク質は炎症、組織修復・創傷治癒などに関与する機能性タンパク質であり、変性黄色靱帯の瘢痕巣部にこれらのタンパク質を検出したことは何らかの生体反応に関与する可能性を示唆するものと考えている。 【II】ZAGに対するモノクローナル抗体の作製とエビトープ解析 ZAGはビトロネクチンやフィプロネクチンなどと同様に細胞接着性タンパク質として働く血漿タンパク質の一つであり、インテグリンを介して細胞接着作用を有する。創傷治癒過程において細胞接着性タンパク質は重要な働きをもつがZAGも他接着性タンパク質と同様に重要な働きをもつものと予測される。昨年、既に数種類のモノクローナル抗体の作製を完了した。本抗体を用いて、ZAGのELISA測定系を確立し、血清、尿、脳脊髄液などの体液サンプルから同タンパク質の測定が可能であることを確認した。
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