2010 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌由来骨形成蛋白とコンピュータ支援技術を用いた骨欠損部再生修復システムの創生
Project/Area Number |
21591922
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
岩城 啓好 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (20381981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕田 行秀 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90453133)
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Keywords | 巨大骨欠損 / 解剖学的な再建 / 骨形成タンパク / Computer aided design / Computer aided manufacturing / Computer navigation system / ビーグル犬 |
Research Abstract |
犬の腸骨に仮想腫瘍をcomputer aided design(CAD)上で作成し、computer aided manufacturing(CAM)でその欠損を充填するインプラントを、ハイドロキシアパタイトを原料とする人工骨で切削加工し、骨欠損をcomputer navigation systemを利用して正確に作成した。予備実験では、CAD上で作成した骨欠損は、ナビゲーションを利用して正確に骨欠損が作成でき、その欠損に充填したハイドロキシアパタイトをきっちりとはめることができた。これにより、術前の計画と手術に関して3つの方法を組み合わせた方法が有効であることが分かった。ハイドロキシアパタイトに、我々が開発してきた骨形成蛋白質(BMP)とその担体(ポリマーとβ-TCP)を組み合わせ、犬の人工骨周囲に新生骨の形成をもたらすことに成功した。解剖学的に健常な骨格再建を行う手術の再現性が得られ、術前に切削加工したハイドロキシアパタイトの周囲にBMPを含有した担体を塗布する群(BMP使用群)とBMPを含有しない担体を塗布する群(BMP非使用群)の2群間で比較検討を行った。 BMP非使用群では新生骨の形成が認められなかったが、BMP使用群では経時的にハイドロキシアパタイト周囲に新生骨の形成が認められた。術後のCTでは、ほぼ健常な骨格が再建されていた。摘出した標本の肉眼的所見においても、新生骨が周囲の腸骨と連続していた。脱灰標本ではハイドロキシアパタイトが脱灰され、内部の評価は困難であった。 平成23年度の研究予定は、ハイドロキシアパタイトの内部に新生骨の進入があるか否かを組織学的に検討すること、そしてより特徴のある骨格の再建を目指すことである。
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Research Products
(1 results)