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2010 Fiscal Year Annual Research Report

緩和医療におけるオレキシンの意義

Research Project

Project/Area Number 21592025
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

下山 恵美  帝京大学, 医学部, 教授 (10206253)

Keywordsオレキシン / オキサリプラチン / モルヒネ / 食思不振 / 眠気 / 緩和医療
Research Abstract

がん患者における食思不振に対するオレキシンの効果を検討するため、マウスを用いた抗がん剤による食思不振モデルを作成した。餌摂取量および体重に対する抗がん剤(オキサリプラチン)の用量依存性効果を検討した。高容量では餌摂取量および体重は有意に減少した。このモデルマウスおよび対照マウスにおいて、オレキシンAまたは生食を暗サイクル開始直前に脳室内投与し、暗サイクル中の餌摂取量を測定した。餌摂取量はオレキシンAの用量依存性に増加する傾向を示しているが、現在有意水準に達しておらず、さらに動物数を追加して実験を継続中である。オレキシンの有意な効果が示されれば抗がん剤による食思不振に対する1つの有望な治療法の開発の可能性が出てくる。
本研究のもう一つのテーマであるオレキシンのモルヒネの眠気に対する効果はラットのモデルで検討中である。実験の1週間前に全身麻酔下にラットに脳波電極と脳室内投与用カニューラの植え込みを行い、まずモルヒネ単独の効果を検討した。モルヒネの全身投与により脳波上にslow spindle burstが出現し用量依存性にその数が増加し、高容量では高電位低頻度活動(HVLF)かみられた。次に、ここで確認したモルヒネの脳波および行動量に及ぼす効果に対するオレキシンAの脳室内投与の容量依存性効果を現在検討している。オレキシンがモルヒネによる脳波や行動量に対する効果を減弱することが示されれば、臨床で見られるモルヒネの眠気に対しオレキシンが有効である可能性がある。
前年度に示したオレキシンの鎮痛効果に加え、抗がん剤による食思不振やモルヒネによる眠気に対する効果が示されれば、オレキシン受容体作動薬は緩和医療における有用な症状緩和薬となりうる。

  • Research Products

    (4 results)

All 2010

All Journal Article (3 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 消化器癌終末期の疼痛管理2010

    • Author(s)
      下山恵美
    • Journal Title

      臨床外科

      Volume: 65 Pages: 1224-1230

  • [Journal Article] がん疼痛緩和の薬物療法,鎮痛補助薬2010

    • Author(s)
      下山恵美
    • Journal Title

      ペインクリニック

      Volume: 31 Pages: 83-93

  • [Journal Article] がん性疼痛とその治療-骨盤内腫瘍に対するニューロパシックペインへの対応2010

    • Author(s)
      下山恵美
    • Journal Title

      産婦人科治療

      Volume: 101 Pages: 157-161

  • [Book] WHO方式癌性疼痛治療法2010

    • Author(s)
      花岡一雄
    • Total Pages
      111-121
    • Publisher
      克誠堂

URL: 

Published: 2012-07-19  

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