2009 Fiscal Year Annual Research Report
ハイリスク前立腺癌に対するネオアジュバント遺伝子治療
Project/Area Number |
21592060
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
佐藤 威文 Kitasato University, 医学部, 講師 (50286332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畑 健一 北里大学, 医学部, 助教 (20327414)
松本 和将 北里大学, 医学部, 講師 (70306603)
馬場 志郎 北里大学, 医学部, 教授 (00051889)
柳澤 信之 北里大学, 医学部, 講師 (80337914)
岡安 勲 北里大学, 医学部, 教授 (20014342)
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Keywords | 遺伝子治療 / 前立腺癌 / アデノウィルスベクター |
Research Abstract |
(1) 対象症例の選定 対象症例は、手術前における血清前立腺特異抗原値(PSA)、臨床病期、および前立腺生検の病理学的分化度を指標とした予測(1)(ノモグラム評価:注記1)において、術後5年以内に35%以上の確率で再発するとされるハイリスク群症例(総得点115点以上)を対象とした。 (2) 遺伝子治療の実施 遺伝子導入方法は被験者に対し経直腸的超音波を用い病変部を確認した後、その超音波に装着された穿刺用ガイド装置を用いHSV-tkアデノウイルスベクターの溶液を4ヵ所に注入する(計1010PFU)。ガンシクロビル(GCV)の投与は遺伝子導入24時間後から開始、この一連のベクター投与からGCV投与終了までを1サイクルとし、初回ベクター投与日より2週間後に、2サイクル目の投与を同一スケジュールで行った。最終ベクター投与日より起算して6週間後に根治的前立腺摘除術を行った。 (3) 免疫学的解析 遺伝子治療後の末梢血リンパ球の解析、血清中サイトカインの測定、細胞障害性試験によるNK細胞の機能解析、摘出病理組織による導入遺伝子の解析、リンパ節の免疫組織学的解析、リンパ節由来リンパ球の機能解析を行った。具体的な同治療における免疫学的反応の解析として、調節性Tリンパ球を含む末梢血における各リンパ球の解析(フローサイトメトリー解析)、血清中におけるIFN-γ、TNF-α、IL-2、IL-12の測定、細胞障害性試験によるNK細胞の機能解析およびリンパ節由来リンパ球の機能解析を検討をし、病理学的評価は、全前立腺体積、全腫瘍体積、殺細胞効果の範囲(affected tumor volumes)、および免疫染色評価(CD20、CD8、CD68、CD3、CD4)、アポトーシス(TUNEL染色)、CAR発現(Coxackievirus and Adenovirus Receptor Expression)、Microvessel Densityを解析し、病理学的な効果、ならびに免疫学的な反応の解析を行なった。
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Research Products
(5 results)