2009 Fiscal Year Annual Research Report
腎部分切除術後の腎機能回復に及ぼす自己脂肪組織由来幹細胞の有用性に関する研究
Project/Area Number |
21592071
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐々 直人 Nagoya University, 医学部附属病院, 助教 (50437026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 良平 名古屋大学, 医学系研究科, 准教授 (20324410)
山本 徳則 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20182636)
舟橋 康人 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (70534824)
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Keywords | 腹腔鏡手術 / 気腹圧 / 腎微小循環 |
Research Abstract |
この研究は腎細胞癌症例における血管遮断を行い腎部分切除時に生じる虚血性腎障害を臨床再生治療、脂肪由来幹細胞用いていかに防ぐことが可能かポイントとなる。その治療の新しい臨床手技として自己吸引脂肪から脂肪由来幹細胞を細胞分離装置で抽出することにある。その手技は下部尿路の臨床再生治療として前立腺癌術後難治性腹圧性尿失禁治療を我々のグループは行い短期間の有用性を報告した。よって、この新しい臨床手技は上部尿路も応用可能であることの確認を行っている。移植腎症例を対象にして血流再開後の腎虚血のバイオマーカとして尿細管周囲毛細血管血流を以前我々が提唱し論文発表している。今回、腎部分切除後腎虚血障害の評価のバイオマーカとしても尿細管周囲毛細血管血流がなり得るものと考えられる。その測定は腎拡大内視鏡を用いて実際臨床手術の場で行う。そのアプローチは腎臓皮膜を剥離して直接内視鏡先端を表在尿細管周囲毛細血管の近傍で固定して観察する。この臨床的観察技術を豚腹腔鏡下腎手術時に行った。そして、その観察手技をトレーニングし実際臨床の場で気腹圧を変化させる状態での症例を対象に行った。その結果は臨床で止血目的で用いている気腹圧で尿細管周囲毛細血管血流が低下し、腎組織の障害が生じることを明らかにし下記雑誌発表を行った。よって今年度は、この臨床研究のポイントとなる治療に用いる幹細胞抽出手技と臨床評価である腎拡大内視鏡観察による尿細管周囲毛細血管血流算出からバイオマーカの確立にある。
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