2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592078
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
内藤 泰行 Kyoto Prefectural University of Medicine, 医学研究科, 助教 (50405312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 恒治 京都府立大学, 医学研究科, 教授 (10243239)
河内 明宏 京都府立大学, 医学研究科, 准教授 (90240952)
邵 仁哲 京都府立大学, 医学研究科, 助教 (40305587)
中村 隆宏 同志社大学, 研究開発推進機構, 講師 (30411078)
稲富 勉 京都府立大学, 医学研究科, 助教 (00305583)
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Keywords | 尿路再建 / 羊膜 / 再生医療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、少量の皮膚や口腔粘膜上皮から自家培養上皮シートを作成したのち保存し、尿路再建の際にその自家培養皮膚や口腔粘膜を使用することである。さらに、再生上の新しい発想は、免疫学的に寛容で無細胞化の必要のない羊膜を用いることである。 平成21年度は、「研究実施計画」に基づき、まず実験用ウサギを用いて実験を行った。実験用ウサギの口腔から口腔粘膜上皮を採取し培養を行った。培養液成分としては感染症フリーの10%の子牛血清、インシュリン、EGF、コレラトキシンを含む標準的な上皮培養液を用いた。羊膜上でこれらの幹細胞を含む口腔粘膜を培養し、培養液と3T3 feeder cellの調整しながら上皮細胞をシート状に培養した。 今回の培養上皮シートは尿路としての使用に耐えうる強度を持つ必要があり、そのためには単層ではなく幾重にも重なった重層の上皮を作成することが重要である。air lifting法など工夫をして基質との良好な接着を得ることが重要であった。また、一定の結果が得られるようにこれら一連の手技の確立にも努めた。 このようにして作成した培養上皮シートが、どの程度各々の正常の上皮層に近い組織学的構造を持ち、尿路再建に適した構造および強度を持ちうるかの検討を加えた。単層にシートを作成することはできても、均一に重層にすることにさらなる工夫が必要と思われた。また、十分なシートの作成のためには、ウサギの口腔粘膜から得られるもともとの細胞数の問題もあると思われ、さらに違った種類の動物による実験の必要性も考えられた。 そのためには、培養方法のみならず培養期間にも十分な検討を加える。
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