2011 Fiscal Year Annual Research Report
骨髄に存在する神経堤幹細胞のスフェロイド培養による歯の再生技術の確立
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21592373
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| Research Institution | Showa University |
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Principal Investigator |
須澤 徹夫 昭和大学, 歯学部, 講師 (60271285)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 洋一 昭和大学, 歯学部, 准教授 (20295132)
高見 正道 昭和大学, 歯学部, 講師 (80307058)
山田 篤 昭和大学, 歯学部, 講師 (50407558)
中村 雅典 昭和大学, 歯学部, 教授 (50180394)
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| Keywords | 神経提細胞 / 象牙芽細胞 / 毛包 / PO-Cre/CAG-CAT-EGFP / 硬組織再生 / 鼻甲介 / 口腔粘膜 / 骨芽細胞 |
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| Research Abstract |
神経堤細胞は胎生初期に神経管癒合部から発生して広く胚内を遊走後、定着先の環境で多様に分化する。神経堤由来細胞は成体各所に潜伏し、一部多分化能を有することから、再生医療への応用が期待されている。本研究では成体から採取可能で外科的侵襲の少ない細胞ソースを利用した硬組織再生を目標として、神経堤由来細胞の成体内における分布について検索し、その結果から、高密度に神経堤由来細胞が存在する組織より細胞を純化して、細胞増殖能や多分化能について解析した。神経堤に由来する細胞を標識できる、PO-Cre/CAG-CAT-EGFPマウス(8週齢)のGFP陽性細胞の分布解析から、陽性細胞は口腔顎顔面部で広範囲に認められ、特に毛包、口腔粘膜、鼻甲介、顎下腺に高密度で局在していた。続いて、毛包あるいは口腔粘膜からセルソーターを用いてGFPを指標に神経堤由来細胞を純化し、種々の培地を用いて細胞増殖ならびに分化について検討した。両組織共にGFP陽性細胞は、神経提細胞関連遺伝子p75、Snail、Twist、Musashi 1の発現が認められ、FGF2とEGF添加の無血清培地によって細胞増殖能は促進され、低付着プレート上でspheroidを形成した。アスコルビン酸添加の骨芽細胞分化培地で培養すると、強いALP活性染色と石灰化能の指標であるAlizarin red染色陽性を示した。GFP陽性細胞はITS添加によって脂肪細胞へと分化した。高濃度血清の象牙芽細胞分化培地は、象牙芽細胞マーカーDentin sialosphoproteinの発現を上昇させ、ALP活性染色とAlizarin red染色陽性を示した。さらにBMP-2添加すると石灰化能は亢進した。本研究結果から、毛包や口腔粘膜など成体から低侵襲で採取できる神経堤由来細胞を細胞ソースとした、象牙質や骨を含む硬組織再生の可能性が示唆された。
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