2011 Fiscal Year Annual Research Report
自己免疫性肝疾患に関わる口腔レンサ球菌の病原因子の解明
Project/Area Number |
21592387
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
弘田 克彦 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 准教授 (60199130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 洋一郎 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (80136093)
根本 謙 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (10218274)
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Keywords | S. intermedius / 感染防御免疫 / サイトカイン / サイトカインバランス / Bio-plex測定法 / THP-1 / バランス異常 / IL-10 |
Research Abstract |
サイトカインバランスによって感染防御免疫などの生体免疫反応の性質が決まると考えられている。本研究では,微量サンプル中に含まれるサイトカインを包括的に同時分別定量できるBio-plex測定法を用いて、rSi-HLPがTHP-1細胞の炎症性および抗炎症性サイトカインの蛋白質とmRNA発現バランスに及ぼす影響を検討することを目的とした。 【方法】S.intermedinsのhlp geneをPCRクローニング後、rSi-HLPを大腸菌で発現誘導させた。25,50μg/ml rSi-HLPでTHP-1細胞を刺激し、8,24時間の時点で培養上清を採取し、培養上清中のIL-2,IL-4,IL-5,IL-10,IL-12(p70),IL-13,GM-CSF,IFN-γ,TNF-αをBio-plex測定法を用いて定量した。またTHP-1細胞産生TNF-α、IL-10のmRNAの産生についてもPCRを用いて観察した。比較にはP.gingivalis由来LPSトおよびE.coli由来LPSを用いた。 【結果と考察】25,50μg/ml rSi-HLPを含む培養液をTHP-1単球細胞に加え、8時間培養することで、特にTNFα,IL-10のmRNAの発現およびタンパク質量が増加した。またTNF-α/IL-10値は98.0に上昇し、TNF-α/IL-10値のバランス異常が生じる可能性が示された。興味深いことにTHP-1単球細胞がマクロファージ化すると24時間培養で、TNFα/IL-10のmRNAの発現およびタンパク質量の上昇が認められた。TNF-α/IL-10値のバランス異常は、心筋梗塞に関与することが,またIL-10が種々の炎症性や自己免疫性の反応を制御していることが知られている。rSi-HLPのサイトカイン産生誘導能に関してさらに詳細な検討が必要と考えられる。
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Research Products
(4 results)