2009 Fiscal Year Annual Research Report
H-MRI、P-MRSによる咬合の咀嚼筋に及ぼす影響の画像的評価
Project/Area Number |
21592389
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
筑井 徹 Kyushu University, 歯学研究院, 准教授 (10295090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 和俊 九州大学, 歯学研究院, 助教 (20346802)
河津 俊幸 九州大学, 大学病院, 助教 (20294960)
徳森 謙二 九州大学, 歯学研究院, 准助教 (40253463)
吉浦 一紀 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20210643)
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Keywords | 咬筋 / 咬合 / T1時間 / T2時間 / 筋線維 / 血流量 / 拡散 |
Research Abstract |
長時間の歯牙の接触、ブラキシズムが咀嚼筋の疲労に与える影響は以前から指摘されており、疑いのない事実と思われる。しかしながら、咀嚼筋疲労の画像化に関しては、ほとんど報告がないのが現状である。その為、H21年度は、咬合が、咬筋に与える影響に関して実験を行った。taskとしては、最大咬合20秒とし、咬合前、咬合中、咬合後、10分間にわたり、MRIのdynamic撮影を行い、T1時間、T2時間を各々、20秒おき、7.6秒おきに算出した。T2時間に関しては、咬合中、著明な減少を示し、過去の文献などから、機械的圧縮による血流低下と関与すると考えられた。咬合後、T2値は、急激に増加し16.8±7.6s後にpeakとなり、その後、徐々に安静時の値に戻っていくことが明らかになった(半減期222±0.84min)。これは、反応性の血流増加および、その後の減少と強く関係するものと考えられた。T1時間に関しては、咬合中の変化は少なく、咬合直後は、一過性に増加し、その後徐々に減少する事が明らかになった(半減期4.77±3.40min)。SSFPをもたらす高速撮像法balanced fast field echo sequence(bFFE)の信号強度の変化は、T1時間、T2時間から予測される値と近似しており、やはり、血流変化と強く関与する事が示された。顎関節症などで、咬筋に筋痛を有する患者に同様のprotocolを適応すれば、健常者との各種パラメーターに差異を認め、血流分布の違いを比較する事が可能だと考えられる。 また、あわせて、拡散テンソル解析より、咬筋の筋線維の描出方法の確立を行ってきた。現在までに、咬筋線維の描出の適正化を行い、深層、浅層の分離が可能なまでになっている。この結果は、今後の咬合がおよぼす咬筋内の各層における変化の解析に有用でると考えている。
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Research Products
(3 results)