2009 Fiscal Year Annual Research Report
内視鏡位置情報取得のためのナビゲーションシステムの精度向上に関する研究
Project/Area Number |
21592437
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
山崎 泰志 Tsurumi University, 歯学部, 助教 (60257334)
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Keywords | 根管内視鏡 / ナビゲーション / ファイバースコープ / 3次元モデル |
Research Abstract |
歯科用内視鏡ファイバースコープ(FS)はモニター上で距離感がつかみ難く,病変部との位置関係が把握しにくいため、歯科用FS先端の位置情報を把握する目的で歯科用FSの根管内ナビゲーションシステムの開発を行い,基礎的な臨床実験を行った。歯科用FSは先端外形1.0mmの外筒中に6000画素のイメージファイバーとライトガイドおよび内径0.36mmのチャンネルを内蔵しており、レーザーファイバーおよび特製器具の挿入が可能であり、器具の患部への到達を観察画面上で確認しながら操作ができる.被験歯には根管治療中の上顎右側中切歯を用い、対象部位を朝日レントゲン工業社製,歯科用Cone beam CT PSR9000Nを用いて撮影した。得られたCTデータセットから被験歯の3次元モデルの再構築を行った。歯科用FSのCADは,設計図および実測値から3次元モデリングツールにて製作を行った.被験歯と歯科用FSとのCADの位置情報については,NDI社製光学式位置測定装置を使用した.光学式マーカーを歯科用FSおよび歯列に対して固定し、レジストレーションは、表面上の特徴点を仮想空間上で3点設定して,実物上でそれに相当する点を標点支持用ツールを用いて指示する方法で行った.誤差の平均値はFSが0.270mm,歯列が0.272mmであった.位置情報の取得および画像情報の採得をし、歯の3次元再構成画像とFSのCADの仮想空間内でナビゲーションシステムの構築を行った.画面上には歯科用FS先端の位置と歯の位置関係がリアルタイムにモニター上に表現され、両者の位置関係が容易に理解可能であり,病変部への正確なターゲッティングが可能となった.しかし,モニター上に表現された3次元再構築像の根管と歯科用FS先端の位置情報には若干ずれが生じるため、今後は実際の根管とFS先端の位置情報の誤差を補正し臨床応用可能なレベルまで精度向上をしていく予定である.
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