2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポリマーブレンドを応用したウレタン系義歯床用材料の開発研究
Project/Area Number |
21592461
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
蟹江 隆人 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (70152791)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伴 清治 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 教授 (10159105)
門川 明彦 鹿児島大学, 医歯学総合研究科, 助教 (00169533)
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Keywords | 義歯床用レジン / ウレタンジメタクリレート / メタクリル酸メチル / ポリメタクリル酸メチル / ポリマーブレンド / ポリメタクリル酸エチル / ポリメタクリル酸ブチル |
Research Abstract |
前年度に引き続き、ウレタン系オリゴマー500Bに添加するモノマー/ポリマーの種類を変えて混合し、その重合体の曲げ試験を行い、さらに残留モノマーの測定をおこなった。モノマー/ポリマーは、(1)モノマーMMAに対して、PMMA系が、M-4003(分子量65-100万)、M-4005(分子量35万)、M-4006(3-6万)を使ったもの、(2)M-4005に対しては、MMA/PMMA比を、10:2,10:3、10:4、10:5で試験片を作製したもの、(3)モノマーEMAに対して、ポリマーをM-5000(分子量65-100万)とM-5001(分子量30-40万)、モノマーi-BMAに対して、Pi-BMAポリマーM-0605(分子量13万)、モノマーn-BMAに対して、Pn-BMA系ポリマーM-6003(分子量25-35万)の組み合わせで試験片を作製したものをについて実験を行った。その結果、(1)では、M-4005の強さと弾性率が、それぞれ103.4MPaと2.60GPaとなり、従来型のアクリル系義歯床用レジンと同等の強さを示し、さらに、破折が見られなかった。(2)では、10:4と10:5の条件で、強さと弾性率が、それぞれ118.1、118.5MPaと2.97、3.01GPaとなり、従来型のアクリル系義歯床用レジンと同等の強さを示し、さらに、破折が見られなかった。(3)では、M-5000とM-5001が強さと弾性率が、それぞれ105.5、102.7MPaと2.53、2.60GPaとなり、曲げ強さは従来型のアクリル系義歯床用レジンと同等の値を示した。このことから、モノマー/ポリマー種の影響は、MMA系が最も優れた機械的性質を示し、破折も見られないことが分かった。さらに、モノマー/ポリマー比では、可能な限りポリマー含有量を上げることにより、強度的に優れた特性を示すことが明らかとなった。現在、新たなウレタン系オリゴマーとモノマーの組み合わせを検討するとともに、衝撃強さを測定中である。
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Research Products
(1 results)